歯科医師・山田忠生
12 目標指向の小児歯科医学
この小児歯科医学の管理という概念は新しい原理の応用というよりは、歯科大学で学んだ考えや方法を放棄することによって発達してきた。
著者がこのことを初めて完全に把握したのは、養成期間中の仲間の歯科医師と接したときであった。その医師たちが新しい概念を臨床の手段に組み入れようとしているのを見るのは痛ましいことであったが、同時に啓発的でもあった。それをみて、歯科医師が高度の予防小児歯科医学に成功しない理由が明らかになった。私たちの最大で、最も困難な問題は歯科医師に以下のことをやめさせることであった。