デンタル・コミュニケーション:140

歯科医師・山田忠生

 

ひとたび、他者(歯科医師)を信じるようになれば、その人はこの信頼を普遍化しようとするようになり、このことはその人が信じられない人(歯科医師)に出会うまで続くことになる。ほとんどの人にとってこの信頼の発展とか欠如ということは、記憶の無い時代にまでさかのぼることができる。それは1歳ごろの両親との関係から始まっており、日々試しながら修正し続けていくのである。私たちは家族、友人、そして同僚を信頼することから始まって、他の一般の人びと、たとえばバスの運転手、飛行機のパイロット、道路のドライバー、銀行員、そして政府へと信頼は進展していく。拡大していくにしたがって、個人的にこのような人々を知っているのでもなければ、共通の経験をもったわけでもないのに、盲目的に信頼をよせwているということを自覚するようになる。しかしながら、私たちは他者を信頼するという漠然とした感覚をもっているからこそ、上記のような人々を信頼するのである。

 

 

パンキー歯科診業哲理:290

歯科医師・山田忠生

 

最初に見たときにはがっかりするだろうが(恐怖に駆られることはないにしても)、この種のフィードバックをすることによって信頼、信用、積極的な感情などを表明できるようになる。アメリカでは各地に、発声の指導者から、コミュニケ―ションのトレーナー、服装のコンサルタントに至るまで、あなたをよりよく表現させる職業の人びとが存在している。ここでの目標はあなた自身の誤ったイメージをつるくのではなく、真のあなたの姿を最高に表現できるように誰かの手を借りて行うということである。

 

 

歯福の講演会:3

歯科医師・山田忠生

 

■調査でわかったこと

全体数の割合では、私のオフィスに来院されます患者さんは、主に60歳代以降の方が圧倒的であり、口腔内保湿環境が良好な方の割合と、やや乾燥状態、かなりドライマウスな方の合計が拮抗した状態でありました。つまり、2人に1人はドライマウスか、それに近い状態ということです。

これをそのまま日本全体に適応しますと、65歳以上の日本人の約1.800万人がドライマウスか、その予備軍ということになります。

女性、男性別では、男性の方が高めの数字となりましたが、喫煙、コーヒー、アルコール摂取の影響かもしれません。

歯福の講演会:2

歯科医師・山田忠生

 

それでは、2022年度の「歯福の講演会」の講演内容をご紹介しましょう。

3つの実話に基づいた内容の話を進めていきますが、その前に昨今、私も対応に苦慮しています「どら馬椅子」の現状について、患者さんを対象に調べましたので、その結果を紹介します。

調査には、唯一のお口の乾燥状態を計測できる機器であります口腔水分計「ムーカス」(商品名)を使用して計測しました。

 

 

バークリー予防歯科の概要:238

歯科医師:山田忠生

 

彼らの選択するさまざまな行動を観察して書きとどめることは、大変興味のある研究である。家族の思考力は、診査を受けた後に報告される事実に向けられるからである。反応を示すのは個人であることはめずらしく、ほとんどが家族全体である。この結果へと導くテクニックは、欠くことのできないものであると思われる。というのは、そのテクニックは家族が深く感じ入っている責任感を鍛錬する機会を家族に与えるからである。実際、なぜムシ歯だらけの口に関して無干渉であった態度が、新しい環境によって変化し得るのか理解に苦しむが、現実はそうなのである。そして男女に限らず、今までにまったく気にもかけていなかったのにそのように変わり得るのか、わかり兼ねるのが事実である。それは個人と家族の双方へもたらされる著しい利益の、いずれの場合の結果でも明らかである。実際に診査の終わりにいくつかのアドバイスをと予定していた場合は何の反応も見られなかったが、その反面に個人の自発性と責任感とに委ねると、圧倒的に多くのケースで反応があった。この反応そのものが、主に休止の状態にあった医師団の実行力を象徴しているのである。医師団の実行力に伴い、健康も発展している。責任に関しては医師団もこの規則の例外ではないのである。

 

 

歯福の講演会:1

歯科医師・山田忠生

 

2022年11月、私は一般の人々を対象に「歯福の講演会」を開催しました。過去10数回に渡り、同様の講演会を開催してきました。

今回は思うところあり、その講演内容を加筆修正しながら、これからご紹介します。

このような一般の方々を対象とした講演会を開催したいと思うようになったのは、かなり以前のことになります。決して自らが望んで歯科医師になったわけでなく、大学在学中は何度も止めたいと考えたものでした。しかし、卒業してからのひととの出会い、得難い体験などから歯科医師であることに誇りを感じることができるようになったのです。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:237

歯科医師・山田忠生

 

綿ssっ氏があなたにして差し上げる最も重要なサービスは、将来における歯の保存保護計画を立てることでしょう。ほとんどの人は歯の治療、あるいはクリーニングをするために歯科医師の許を訪れます。しかし現実には、これは歯の病気の原因を処理するということでは何の+にもならないのです。単なる応急処置にしかすぎません。むし歯や歯肉の病気を予防できるよう、また進行の過程をはっきりと理解していただけるように資料を提供することが、私にできる最も重要なことだと思います。

 

 

マークス「完全歯科医業学」:372

歯科医師・山田忠生

 

この方法は、うまく機能するだろうか。多分、患者は強い意志、わがまま、緊張、そして強情さを現すことがある。歯科医師がこのような特性を認識して平静に、しかし断固とした対応をするならば、自らを案内人として助言者として確立することになり、患者が侵害しようとする管理についても決して放棄することもない機会をもつことになる。事実、歯科医師の成功とは、どの程度に職業的権威を和らげることができるかによるのである。うまくいかなかったとしても、すくなくとも変えようと試みたのだと納得させて、自らを元気づけることができる。その”来院してきた”患者は教育をされることがなければ、診療に対して価値を認めない患者よりも明らかにさらに劣っていたのである。

 

 

 

デンタル・コミュニケーション:139

歯科医師・山田忠生

 

歯科のオフィスにおいては、一般に信頼を得ることができるかどうかということは、歯科医師の話した通りのことが起こるかどうかによって決まる。「これは痛くありませんよ。」と言ったとすれば、本当に痛いか痛くないかによって患者の信頼は異なってくる。「今度の火曜日の11時に拝見しましょう。」と言ったのであれば、11時に診るか、11時25分に診るかで大きな違いが生じる。このような状況から患者はあなたの態度を正確に予測できるようになり、あなたが信頼できる(あるいは、できない)と思うようになる。

「痛みませんよ。」と言われながら実際に痛かった場合、その歯科医師をどうして信頼できるのか。「11時には拝見します。」と言って、11時25分まで診なかった歯科医師を、どうして信頼できるのか。そのような歯科医師から10日間、毎日正午に薬を服用するように言われたとき、患者はどうするべきか。13日間、午後1時に飲むべきだろうか。経験から歯科医師の話すことが真実でないことを知れば、患者はどうして歯科医師を信じることができるのだろうか。

 

 

ブラキシズム:17

歯科医師山田忠生

 

ブラキシズムと舌の位置には関連性はあるか

それはとても良い質問である。自己管理アプローチの第一歩は、感覚運動の認識である。患者は顎の筋肉の過度な緊張に気づくことになり、舌はその一部なのである。私たちが論じている過度の緊張はストレスと関連しており、患者にもよるがこれらの力が長引くと、顎関節系に症状が現れる可能性がある。

顎の適正な静止位置は、筋肉の緊張が最小限であり――重力を打ち消すのに十分な中立的な位置である。したがって口唇は閉じられ、目に見える模倣はなく、筋肉はリラックスしている。歯の間にはわずかなスペースがある。舌は成人期においては異なった安静位をもつことができる、つまり口腔底に、あるいは中心部に、そして口蓋に軽く触れる位置にと、――舌はこわばることもあれば、そうでないこともある。患者に対して口蓋に積極的に舌を押しつけるように助言するのは間違っている、というのもそれは返って舌をまったくの筋肉組織として緊張するように導いてしまう努力をしなくてはならなくするからである。そこで、適切なアドバイスは舌が完全にリラックスして、柔らかくさせて、自然に動くようになれば口蓋にふれてもかまわないということである。