パンキー歯科診業哲理:288

歯科医師・山田忠生

 

さて、治療室となる。輝くばかりに清潔であり、乱雑なことはないだろうか。十分に管理されていることで、患者に安心感を与えているか。調度品がすり切れていたり、模型や器具が散乱していたりすれば、優れた歯科医師ではないと思われるのではないか。壁には一時的にでも患者の気分を和ませ、笑いをさそうような漫画や、興味深い絵画、あるいは額が飾ってあるのか、それとも何かほかにしていることがあるのか。あなたが新しい患者の許へ行ったときの、患者は微笑んでいるだろうか、恐怖でチェアのひじ掛けを握っていることはないだろうか。

患者をくつろがせることができるかどうかは、環境やスタッフ次第である。

新しい患者があなたと初めて出会うときを想像してみよう。患者は、どのような印象をもつだろう。Dr.パンキーは好んで詩を引用している。以下にそれを紹介する。

毎日をどのように過ごしているかを語る必要はない

仕事をしているのか、遊んでいるのかを語る必要はない

信頼に足る、真実を語るものがある

心に何をまとおうとも、あなたの顔に現れる

 

 

 

ブラキシズム:15

歯科医師・山田忠生

 

ストレスと、ブラキシズムの間の関係は何か。ストレスが一部の人にはブラキシズムの原因となり、他の人にはそうならないのはなぜか。

私はストレスそのものが悪いというつもりはない。個人的には、ストレスをエネルギーとしてイメージすることを好む。ストレスがあると身体はそれに備えて目覚め、エネルギーが利用できるようにする。このエネルギーは誰かを動かそうとすることもできれば、それに代わって緊張を生み出すこともできる。エネルギーは創造することや、何かを行うこと――走ることや、行動を起こすこと――に使われることもあれば、体内に保存されることもある。この第二の選択肢が結果としてブラキシズムとなるが、さらには高血圧、過敏性腸症候群、疲労、そして頭部、頚部、および背中の筋肉の緊張増加などの症状を招じる。この緊張が現れる個所は人それぞれで異なる。

 

シュースター「卓越歯科医業学」:235

歯科医師・山田忠生

 

診断書の例(A)

 

私があなたにできる最も大切なサービスは、徹底的な診査と診断であると思います。また、この資料と過去の歯科的な病歴から、あなたの病気に対する感受性を理解し、あなたの歯を救う計画を立てる手助けができることでしょう。

ほとんどの人は。歯の病気の原因を徹底して理解していなければ、いずれ困ったことになるということを実感しておりません。口の健康状態が、どのようにあなたの身体の健康に影響するかをよく理解されれば、きっとこれからの健康に役立つことでしょう。

あなたが、問題を生じることなく歯を守りたいという強い願望をもっておられるのなら、適切なオフィスを選ばれたということになります。私たちが作成する計画は、マスタープランと呼んでいます。このプランは、あなたの歯を最大限に守り、保存するように作られています。

 

 

マークス「完全歯科医業学」370

歯科医師・山田忠生

 

歯科医師は治療だけに責任をもつことはできないのだから、教育が治療そのものと変わらない歯科サービスの一部分であるということを患者に理解させなければならない。さもなければ、患者は共同責任の内の自分の部分を果たそうとはしないであろう。

時間のないことを訴えるビジネスマン(そうとは限らないが)には、基本的に下記のように対話するべきである。

「お忙しいということが、どういうことかはわかっているつもりです。私も忙しくしておりますので。それに、それが非常に大切なことだと考えなければ、話し合いに私の時間を割くようなことはしません。実際のところ、ご説明をするだけではお金はいただけないのですから、でも、十分なご理解が得られてから始めれば、長い目で見て患者さんにとっても、私にとっても時間を節約することになるということが分かっております。」

 

 

デンタル・コミュニケーション:137

歯科医師・山田忠生

 

信頼

なぜ、人は他者を信頼するのだろうか。同じ状況にあっても人によって信じることもあれば、信じなかったりするのはなぜだろうか。人それぞれがもつ安全性に対する認識が、信頼を確立するのに影響しているのか。

質問:人が他者を信頼しないとき、それとわかる指標がある。どのようなものが考えられるか。

回答:以下のようなものである。

  ●気乗りのしない話し方

  ●防衛的な姿勢

  ●気に入ることを強く望む

  ●いいえ、と言えない

  ●信頼できるかどうかを試すような行動

  ●約束を守らない

  ●誠意のない雰囲気、あるいは人間性

  ●他人といることで、ぎこちない感じをもった態度

 

 

 

今年も開催『口福寄席』&”歯福の講演会”ー4

歯科医師・山田忠生

 

■”歯福の講演会”ー3つのテーマ

1)「ワタシはニッポン人です」と日本人に言われて当惑した神戸K先生の秘密

2)「エッ、ホントですか?まさか!」と驚く患者さんと対面した私の衝撃

3)「タタミの上を、ゲタを履いて歩いているみたい」と褒められた京都S先生の当惑