歯科医師・山田忠生
なぜ、人々は歯をきしませることや、くいしばることをするのか。遺伝的要因はあるのか。
最近まで多くの歯科医師は、咬合がブラキシズムの主要因であると考えていたが、科学的根拠からブラキシズムと咬合要因との間にはつながりがない、――あるいは、あっても最小限のつながりであるということを示されている。これはブラキシズムのメカニズムがほとんど知られていないということを示している。しかしながら、いくつかのわかっている要因がある。
歯科医師・山田忠生
なぜ、人々は歯をきしませることや、くいしばることをするのか。遺伝的要因はあるのか。
最近まで多くの歯科医師は、咬合がブラキシズムの主要因であると考えていたが、科学的根拠からブラキシズムと咬合要因との間にはつながりがない、――あるいは、あっても最小限のつながりであるということを示されている。これはブラキシズムのメカニズムがほとんど知られていないということを示している。しかしながら、いくつかのわかっている要因がある。
歯科医師・山田忠生
8:インタビューの終結
オフィスでは、患者の通院中に2回の区切りがある。その第1回は最初の情報収集の後である。そのときから実際の歯科治療が始まる。そして、第2回は治療の終わったときである。
”メッセージは受け手で左右される”ので、治療を始めるにあたっては、あなたが患者の話をどのように理解したかを、患者とともに再認識することが必要である。すでにインタビューや情報収集の途中で、あなたが聴いたことを確認していたとしても、患者の発言をまとめて再確認するべきである。例えば次のようにまとめてみると、誤解を発見することがある。
歯科医師・山田忠生
”患者から教わる”ことが、とても大切なことになる。「患者こそ最高の教科書だ」と言って間違いはないだろう。しかし、これもはいしゃが”聴く耳”を持ち合わせていなければ、その教科書は何の役にも立たないことになる。
”今日こそ先生に聴きたいと思っていたので、勇気を出してお尋ねしようと思っていました。診療が終わったので、さあお尋ねしようと振り返ると、先生はもう別の患者さんの方に行かれていて、結局聴けなかったのです。”ということを実際に聞いたことがある。なるべく、おつき合いをしない方が良いだろう。
歯科医師・山田忠生
最終の治療来院時に、患者との話し合いの中で歯科医師はリコール記録を完成する。そこには電話をする時間帯や場所、あるいは希望による郵送についても記録する。チェックするべき状態(歯肉――右上第2大臼歯エナメル)についても、そしてチェックするのに適当な日にちについても記入する。
次いで、それは受付に引き渡され、予定した日の1か月目に受付が忘れないように備忘録システムにファイルする。
患者に通知したとき、そして実際に患者が来院したときに事項は記入する。(裏側を含めて、カードは8回使用できるように作成してある。)
歯科医師・山田忠生
最善と、細部にわたるサービスが私たちの診療所での合言葉です。私は一度に一人の患者さんしか拝見しませんので、あなたの予約時間は私か、歯科衛生士とお約束していただきます。
私たちは治療を開始するまでに、達成可能な予防と修正の計画を展開できると強く信じています。
あなたが私たちのアプローチを好まれると信じます。それは簡素で、正直で、率直なものであります。始める前に、どこにいるのかがわかる優れた計画をもっていますので、長い目で見ると費用もあまりかかりません。
お会いして、あなたのお口の健康の手助けができますことを楽しみにしています。
歯科医師・山田忠生
症状は患者によって異なるが、それは患者の耐性によっても異なる。ある人々は歯の摩耗と歯肉の退縮が進行し始めるまでは痛みを經驗することもなく、昼夜を問わず歯をくいしばることができる。他の人では通常以上に歯をくいしばるか、こすり合わせて、それに即して顎の痛みや緊急性の頭痛をもつような、苦しい一週間をもつことがある。患者の症状はそれぞれが抱える弱点個所に示されるであろう。例えば全身麻酔下で第3大臼歯の抜歯をしたことがある患者は、顎関節の脱臼のリスクが高く、そのためストレスのある事象に対する反応として歯ぎしりをし始めると、最初の徴候としておそらく痛みを発生するか、あるいは顎関節をいつもより大きく音を発生するようになる。
歯科医師・山田忠生
固定式・可撤式の修復歯科医学は、上下総義歯は別としてデカスロン・デンティストの診療の主だった部分を占めている。患者が自らの将来を考え、健康になっていくのを手助けする能力が歯科医師にあれば、ほとんどの患者は永久に歯を保持していくようになるのである。さらに、彼らは快適で機能的、そして魅力的であることを願い、経済的に可能であれば歯科医師が提供し得る最上のものを求めるようになるであろう。デカスロン・デンティストは重症な口腔を審美、咬合、歯周組織の面で満足な状態に回復させつために、基本的な修復手段を1つ以上使って、高度な技術を発揮しなければならない。
デカスロン・デンティストの手による保存歯科は、最も高度な内容をもつものとなるであろう。おそらく、彼は無難なものにしか支払いをしない保険会社の非難を浴びることになる。しかし、疾患のコントロールとともにそれぞれの修復処置は、以後に治療を繰り返すことのないような方法で実行されなければならないため、これには適切な材料とともに高度な治療が要求されるのである。
歯科医師・山田忠生
一般的な歯科治療や、修復治療を行う前に
1.「今日のあなたの経験が、楽しく快適なものであることを願っております。」
2.「気分が悪くなるとき、あるいは休憩したいと思われるときはいつでもお知らせください。」
3.治療の順序や、その間に聞いたこと、感じたこと、経験下ことを説明しておく。
4.長時間の治療のときは、途中でフルーツ・ジュース、プロテイン添加のミルクを飲んで構わないことを知らせておく。
歯科医師・山田忠生
記入していくこと、そしてその日の終わりに反省してみることにより覚えるようになり、思考が整理され、次回に何かを頼んだときには自動的にそれがどこにあるのかを認識しているようになる。アシスタントはスムーズに仕事ができるようになるにつれて、自分自身や自分の仕事に好感情をもつようになっていくのである。”
患者に技工室をみせるということには、あなたはどのように感じるだろうか。仕事の現場を患者に見せるということに対して、不安な気持ちをもっているとすれば、だらしのない環境がだらしのない仕事を産み出すということを考えてみるべきだ。あなたは口腔内にかかわる仕事をしているのであるから、オフィスの他の場所も質的にも、清潔さにおいても同じ基準を技工室にももっていなくてはならない。
あなたがオフィスを管理しているのだろうか。あるいは、あなたの歯科医業での幸福感を破壊するような非能率的なことや、時間の浪費はないのだろうか。
歯科医師・山田忠生
患者に治療方法、治療内容、薬の服用方法を説明するときに共通した落とし穴として、あなたの理解程度と同様に患者も理解できたと考えてしまうことがある。同じように理解できていない原因は、説明が不適切であったのではなく、どのように受け止められ、理解されているかをチェックしなかったことにある。ときには、あなたの意図とまったく異なった受け取り方をしていることがある。どのように聞いて、そして理解したかをチェックすることが鉄則である。患者のとる態度から、あなたの意図と違って聞いていることに気づく場合もある。患者の理解と深く関係のあるものとして、あなたの使う言葉、特に専門用語を使うことで陥る落とし穴がある。患者は専門用語を頭ごなしの言葉と感じ、そして誤解が生じ、非常に困惑してしまうことになる。私たちにとっては専門用語は日常的であるだけに、患者が困惑しているのに気づくまで、それを使った自覚がないこともある。ときには、患者が困惑しているとはっきりわかることがある。つまり、患者からの質問がまったく意図を理解していない内容のものであったり、治療計画通りに進めていけなかったりする場合である。患者が治療計画についてこられないときには、扱いにくい患者だと思いがちになる。しかし、患者の誤解を明らかにしていく方が、もっと生産的なことなのである。専門用語の多用は誤解を招くことになる。