ブラキシズム:7

歯科医師・山田忠生

 

症状は患者によって異なるが、それは患者の耐性によっても異なる。ある人々は歯の摩耗と歯肉の退縮が進行し始めるまでは痛みを經驗することもなく、昼夜を問わず歯をくいしばることができる。他の人では通常以上に歯をくいしばるか、こすり合わせて、それに即して顎の痛みや緊急性の頭痛をもつような、苦しい一週間をもつことがある。患者の症状はそれぞれが抱える弱点個所に示されるであろう。例えば全身麻酔下で第3大臼歯の抜歯をしたことがある患者は、顎関節の脱臼のリスクが高く、そのためストレスのある事象に対する反応として歯ぎしりをし始めると、最初の徴候としておそらく痛みを発生するか、あるいは顎関節をいつもより大きく音を発生するようになる。

 

 

バークリー予防歯科の概要:229

歯科医師・山田忠生

 

固定式・可撤式の修復歯科医学は、上下総義歯は別としてデカスロン・デンティストの診療の主だった部分を占めている。患者が自らの将来を考え、健康になっていくのを手助けする能力が歯科医師にあれば、ほとんどの患者は永久に歯を保持していくようになるのである。さらに、彼らは快適で機能的、そして魅力的であることを願い、経済的に可能であれば歯科医師が提供し得る最上のものを求めるようになるであろう。デカスロン・デンティストは重症な口腔を審美、咬合、歯周組織の面で満足な状態に回復させつために、基本的な修復手段を1つ以上使って、高度な技術を発揮しなければならない。

デカスロン・デンティストの手による保存歯科は、最も高度な内容をもつものとなるであろう。おそらく、彼は無難なものにしか支払いをしない保険会社の非難を浴びることになる。しかし、疾患のコントロールとともにそれぞれの修復処置は、以後に治療を繰り返すことのないような方法で実行されなければならないため、これには適切な材料とともに高度な治療が要求されるのである。

 

 

ザ・デンタルフィロソフィ:158

歯科医師・山田忠生

 

一般的な歯科治療や、修復治療を行う前に

1.「今日のあなたの経験が、楽しく快適なものであることを願っております。」

2.「気分が悪くなるとき、あるいは休憩したいと思われるときはいつでもお知らせください。」

3.治療の順序や、その間に聞いたこと、感じたこと、経験下ことを説明しておく。

4.長時間の治療のときは、途中でフルーツ・ジュース、プロテイン添加のミルクを飲んで構わないことを知らせておく。

 

 

パンキー歯科診業哲理:280

歯科医師・山田忠生

 

記入していくこと、そしてその日の終わりに反省してみることにより覚えるようになり、思考が整理され、次回に何かを頼んだときには自動的にそれがどこにあるのかを認識しているようになる。アシスタントはスムーズに仕事ができるようになるにつれて、自分自身や自分の仕事に好感情をもつようになっていくのである。”

患者に技工室をみせるということには、あなたはどのように感じるだろうか。仕事の現場を患者に見せるということに対して、不安な気持ちをもっているとすれば、だらしのない環境がだらしのない仕事を産み出すということを考えてみるべきだ。あなたは口腔内にかかわる仕事をしているのであるから、オフィスの他の場所も質的にも、清潔さにおいても同じ基準を技工室にももっていなくてはならない。

あなたがオフィスを管理しているのだろうか。あるいは、あなたの歯科医業での幸福感を破壊するような非能率的なことや、時間の浪費はないのだろうか。

 

 

 

デンタル・コミュニケーション:129

歯科医師・山田忠生

 

患者に治療方法、治療内容、薬の服用方法を説明するときに共通した落とし穴として、あなたの理解程度と同様に患者も理解できたと考えてしまうことがある。同じように理解できていない原因は、説明が不適切であったのではなく、どのように受け止められ、理解されているかをチェックしなかったことにある。ときには、あなたの意図とまったく異なった受け取り方をしていることがある。どのように聞いて、そして理解したかをチェックすることが鉄則である。患者のとる態度から、あなたの意図と違って聞いていることに気づく場合もある。患者の理解と深く関係のあるものとして、あなたの使う言葉、特に専門用語を使うことで陥る落とし穴がある。患者は専門用語を頭ごなしの言葉と感じ、そして誤解が生じ、非常に困惑してしまうことになる。私たちにとっては専門用語は日常的であるだけに、患者が困惑しているのに気づくまで、それを使った自覚がないこともある。ときには、患者が困惑しているとはっきりわかることがある。つまり、患者からの質問がまったく意図を理解していない内容のものであったり、治療計画通りに進めていけなかったりする場合である。患者が治療計画についてこられないときには、扱いにくい患者だと思いがちになる。しかし、患者の誤解を明らかにしていく方が、もっと生産的なことなのである。専門用語の多用は誤解を招くことになる。

 

 

マークス「完全歯科医業学」:363

歯科医師:山田忠生

 

19ー1 特別なリコール・テクニック

診療所が適切な時期に患者と接触することを約束するようになれば、歯科医師は当然そうすることは責務であると考えるようになる。これまでに見てきたように形式的な手紙は効果的ではない。来院される時期になりました、という内容の電話も同様に効果的ではない。リコールは、目的をもったものでなければならない。受付は下記のように話す。(あるいは、手紙を書く。)

「覚えておられると思いますが、最後にあなたを拝見したときに、先生はあなたの歯肉と、臼歯のエナメル質の状態をチェックするために5か月後に診せてもらいたいと希望しておりましたが…。」

患者のカルテを調べずに何を話すべきかが、どうして受付にわかるだろうか。同様に、電話をする時期についても、受付がわかるのは下記の図表のような、簡単な3×5インチのリコール記録用カード(略)を使用しているからである。

 

 

ブラキシズム:6

歯科医師・山田忠生

 

歯や歯肉に対するブラキシズムの影響は何か

歯への影響としては、咬合面と歯頚部における過度な摩耗と、歯の動揺、歯折、知覚過敏がある。歯肉にとってブラキシズムは、歯周疾患を悪化させる要因である。他のブラキシズムの影響としては筋肉疲労、顎、頚部、背中の痛み、そして頭痛が増加する――ブラキシズムは偏頭痛の引き金となり――同様に耳のまわりに痛みを伴った顎関節の過剰使用や炎症、そして耳鳴りと疲労が増加する。この疲労は他の人にさえも影響を及ぼし得るのである、というのは睡眠中に隣のパートナーを目覚めさせるに十分なほどの音で、歯をきしませるのである。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:228

歯科医師・山田忠生

 

私たちのオフィスへ、ようこそ

私たちのオフィスへ、ようこそ!  リラックスした雰囲気の中で、快適で能率的な私たちのスタッフによる高い水準の歯科診療をおわかりになれば、私たちのオフィスでの歯科經驗に、あなたはきっと満足されるでしょう。質の高い人間関係を量産することはむずかしいことです。この理由から、私たちは一度に一人の患者さんだけを診察し、今日の歯科診療ででき得る最も高い水準を極めようとしています。

私たちはまず、目標を設定します。それは他の多くの歯科医院のものとは、少し違っております。そして、私たちの治療における目標をお知らせしたいと思います、

私たちの診療の第一の目的は、患者さんが自分の歯を生涯にわたって守っていくことを助けることであります。

私たちはあなたの口腔の状態や、あなたにとって最も関心のある治療についての情報を正直にお伝えすることを通して、患者さんと楽しいおつき合いを深めていくことができると信じています。治療方法の選択にあたっては、あなた自身が最も適切であると思われる方法を選んでいただけるよう、その長所、短所をはっきり知っていただくべきであると思っています。