修復歯科医学と咬合調和:3

歯科医師・山田忠生

 

患者が新しい修復物上で噛み合わせが離れているようだと語った。

歯を乾燥させ、赤色のような明るい色の咬合紙で歯をこすり合わせる。青色のような異なった色の咬合紙上で、最大咬頭篏合(MI)でカチカチと噛ませる。診査上ではブルーはすべての歯にみられ、前歯ではブルーは赤いラインとともにあるべきである。臼歯上に赤いラインを認めることや、青い点が1ミリ以上に大きいようであれば、作業測と非作業測に干渉が存在しており、それは噛んだ感じを変化させるために、そして筋肉の活動、歯の摩耗、頭痛をさけるために取り除く必要がある。

 

 

マークス「完全歯科医業学」:357

歯科医師・山田忠生

 

2・リコール費用は歯科医師の1時間当たり、1時間半当たりの割合の生産と釣り合わなくてはならない。歯科治療は当初に完了していれば、リコールでプロフィラキシス以上の治療をすることは少ない。そうであるから私たちが認めたように、費用が釣り合うことが少ない当初の診査とは異なって、歯科医師はリコール診査時間に対して適正に報われなければならない。(すべてを完全な歯科医学にささげた歯科医師が以前に話したことだが、「リコール診査に対して適正な費用を請求するという権利を確立していなければ、すべての私の患者は最適なコントロールを喜んでいるが、わたしは厳格にリコールを実施して、その結果として餓死する日を迎えることになるだろう。」)

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:223

歯科医師・山田忠生

 

全体の結果を記載し、治療の必要性を示すことにより手遅れにならない間に、完成させられるであろう全体的な治療計画の概念の”タネをまく”ことになるのだ。患者に将来を見通すことを援助しているうちに、大多数の人があなたの治療計画の内容に従っていくであろう。

 

かつて、ホールディングプログラムにしていた患者が、さらなる治療を求めて来院してきた。ときには患者はマスタープランを所持しているので、変化が生じているか、治療計画の変更を必要とするのかを診ることになるのである。

 

 

ザ・デンタルフィロソフィ:154

歯科医師・山田忠生

 

長期にわたって互いがつき合っていくためには、私たちは問題を直視して、直ちにそれを処理する能力を開発しなければならない。スタッフは同時に成長していくこともあれば、別々に成長することもある。未解決の相違点は次第に増えていき、処理しない限り無くなりはしない。チームワークの最も重要な原則は、決してメンバーの陰口をしないことである。2人のメンバーが衝突したときには、対面させて問題を直視させることである。

歯科医師とスタッフの間に種々の問題が未解決のままで2年以上経過したとすれば、互いに勝手な方向を向いてしまうことになる。

作業手順を達成していない人がいる場合、直ちにその事実を知らせるべきである。間違った点と、それが組織に及ぼす影響を指摘する。その後、数秒間の沈黙をとり、その衝撃を実感させるのである。あなたがその人を思いやっていることを自覚させる。不満に思っているのはその人に関してではなく、仕事についてであることを認識させる。訓戒はその誤った作業を行った直後に行わなければ、将来の行動に良い影響を及ぼすことはない。直ちにフィードバックすることで、あなたは1回に1つの行動のみを処理することになる。行動は一層明確になるのである。

 

デンタル・コミュニケーション:122

歯科医師・山田忠生

 

質問:患者の質問に答え、病気について話し合った後、あなたは会話を終える前に何を話すか。

回答:あなたの答えと以下を比較せよ。

  ●あなたの状態について共通の理解をもちらいと思っていますので、あなたが今、どのように感じておられるかを見直してみましょう。

患者がしばしば誤って理解していることに、あなたは驚くに違いない。できれば患者の誤解を訂正するべきである。例えば患者が自分の欠陥を否定する必要性から、無意識的に誤解をしていることもある。このように理解しにくい障害のあるときには、留意して患者が受け入れられるようになるまで、解決を延ばすことである。

質問:話し合いはどのようにして終えるのか。

回答:以下と、あなたの答えとを比較せよ。

  ●次に来院されるまでに、いろいろと疑問が出てくると思います。どうか。質問をしてください。次に来院されたときに、そのことのいついて十分に話し合いましょう。

 

 

 

パンキー歯科診業哲理:274

歯科医師・山田忠生

 

補助者の仕事ぶりを観察する.補助者が新しい仕事をしているのを観察することによって、仕事の遂行上の責任をもたせる前に、あなたは潜在的な問題点をあらかじめ発見することができる。”フィードバックこそが、チャンピオンにとっての朝食なのである。”早い段階でフィードバックすることが自分の行動を修正でき、自分に自信がもてるようになる。一連の類似した行動は、それを正しく行えるように誘導していくことが可能である。

過程を称賛するか、あるいは方向を直す.従業員に上司について尋ねると、決まってこのように話す。「ものごとをうまくやっているときには、上司は何も言わない。しかし、ひとたびミスをすると、ここぞとばかりに何かを言ってくる。」うまくいった行動を心から称賛することにより、そのような行動を繰り返そうとする動機づけが強化されていく。

ハロルド・ワースは、こうように語っている。”感謝こそ、人間関係の妙薬である。” 習得中に誤りを犯したのであれば、そのことは非難されるべきでなく、本来の目標に向かって方向を修正し、訓練し直すべきである。

 

バークリー予防歯科の概要:222

歯科医師・山田忠生

 

⑩ デカスロン・デンティストになるには

陸上競技の歴史の中には、単一競技で名声を博してきた人々が数多く存在する。しかし、1マイルを4分で走ったランナーのように長い間、名声を保っている人はわずかしなかい。スポーツ界で伝説的な英雄として後世にまで残るのは、十種競技(デカスロン)の選手たちである。その中で、パブ・マシアス、レイファ・ジョンソン、ビル・ツーミなどは巨人と呼ばれる人々である。出場した単一競技では一度として記録をだしたことがないにも関わらず、10種の競技では上位にランクされ、10種競技者のあこがれの的である地位を獲得したのだった。歯科医師もまた、同様である。歯科医学における単一競技のスーパースターになることは案外と容易であるが、10種競技的な分野を求めて奮闘する人々にとっては、厳しい闘いが待ち構えているのである。スポーツとは異なり歯科医学においては、ひとたび免許を得た後では安易な継続は許されないのである。歯科医学のさまざまな面での能力を定期的に立証していくことによって、滑動的な状態を持続していけるのであろう。

 

 

修復歯科医学と咬合調和:2

歯科医師・山田忠生

 

そのような患者は、前歯で閉じようとする、過度な使用による筋肉の痙攣性の収縮により、顆頭は完全に収まらず、後方の歯は咬合していない。筋肉がリラックスして、完全に閉口するようになるには数時間から数日が必要となるかもしれない。修復のためのアポイントメントの最初に、最も後方で残存している歯における咬合を観察し、マークをしておく。患者がしばらくの間、口を開けたままの後で、その接触点を再現できなければ、新しい修復物が多くの臼歯の接触と同様に咬合していないか、筋肉が翌日になって最終的に正常な機能にもどったときに、その修復物が高くなるということをあなたは確認しなければならない。ときには、ちょうせいのために患者を再来院させなくてはならない。