ザ・デンタルフィロソフィ:149「

歯科医師・山田忠生

 

●自己管理は、すべてのメンバーに不断の人間的成長を求める。しかも、その人々の成長にも寄与するのである。

●自己管理は、豊かな環境をもたらす。そこではハードに働くのではなく、よりスマートに働くことで目標を達成できるようになる。

●自己管理をこのなう代償として、1週間のうち半日は患者を診ない時間をとるという規律がある。計画の立案、学習、とれ^人ぐ、’私たちはうまくやっているか’についてのディスカッション、遅れている仕事の処理などに、その時間を充てるのである。

●メンバーが互いの成長に最大の投資となることを進んで行うときには、成功の確率は非常に高くなる。その投資とは、互いに相談相手となることである。この行為には信頼と率直さ、そして以下のことを行う意志が求められる。つまり、その意志とは”私はうまくやっていますか。あなたには何か私の助言がいりますか’という2つの質問を、あえて同時に行う危険性とそれに対する率直な返事をもらうという冒険を冒すことである。

●チームのための基本的な姿勢はムダなことは一つとして、していないという姿勢である。

 

 

 

デンタル・コミュニケーション:111

歯科医師・山田忠生

 

”なぜ”の質問

質問:「なぜ、その薬をお飲みになったのですか。」、「なぜ、義歯をはずしてしまったのですか。」、「なぜ、装置を入れなくなったのですか。」という質問は、どこが間違っているか。

回答:このような質問は、患者にその行為の理由を求めるものである。一般的には患者は無意識に行う場合が多く、しばしば常識では考えられないこともある。そのために患者は勝手な思い込みをして、その質問に反感を覚えてしまうこともある。つまり、あらさがしをしているのではないかと感じて、イライラすることや、ときには怒りを覚えたりもする。「なぜ」で始まる質問はむずかしい方法であり、あまり非難的な語調は避けるべきである。さらには質問をする側の泣き言から、「なぜ」という質問は生じており、それはやりきれない、言い訳がましい欲求不満からの発言といえる。「なぜ」と質問をするときには、一度よく考えて、このような感情に影響されていないかをチェックするべきである。

 

 

パンキー歯科診業哲理:264

歯科医師・山田忠生

 

本からの知識や、練習を積むことによって、些細なシグサも認識できるようになる。たとえば、頭は”いいえ”と左右に振りながら、”はい”と質問に答えることや、話し方、声の調子の緊張程度で視覚的、聴覚的、感覚的に気づくことがある。私たちは、しばしば自分の考えにとらわれてしまい、相手がどのように反応しているかに気づかないことがある。あなたの個人的な話題から離れることを学習し、もっと綿密に患者を観察するようになれば、あなたが想像していた以上に、”心を読み取ること”ができるようになる。

あなたは、どれ程うまく患者とコミュニケートしているだろうか。実施してきた結果をみると、よく理解できる。満足していないのであれば、コミュニケーション技能の改善を考慮すること。医療過誤訴訟の95%は、円滑なコミュニケーションにより避けることができる。あなたのコミュニケーション能力をどのように改善するかを決定するために、以下の質問をしてみること。自分のコミュニケーション技能に満足していないのであれば、あなたの希望する変更に合わせて、目標や目的を調整すること。(以下、質問表は略)

 

 

 

 

咬合病の診断と管理:2

歯科医師・山田忠生

 

治療をするべき問題の病因を診断することなく、どのような症例であっても始めるべきではない、というのはその原因が理解されると、問題の再発を最小限にするか、予防する方法、そして私たちの修復物の寿命を延ばす方法を、患者に一層容易に教育することができる。たとえば審美的な修復が急速に進行する多発性のウ蝕の結果であるのなら(図2,3)私たちはその問題について患者を教育し、食事内容の管理や修正、さらにショ糖の摂取についても相談をして、患者をフッ化物の塗布を含む養生法と、適切な口腔衛生下におく。病因が歯周病や咬合病であっても、同様の行動をとる。私たちが審美的な治療、あるいは口腔リハビリテーションを考慮するのであれば、このような系統だったアプローチを使用することを考慮するべきである。

 

 

マークス「完全歯科医業学」:347

歯科医師・山田忠生

 

最適なコントロールについて話すように勧められた患者というものは、新しい患者の来院という流れを刺激するものである。その行動というもには、それ以上のものになるであろう。つまり、地域社会全体が歯科治療をさらに受け入れるように、そしてその可能性をさらに自覚するように作用して、――歯科医師を選択するにあたっては――質の高い診療を求める方へと一層傾斜していくようになる。

治療中の熱意を持続させるための基本的な原則は、簡単に定義すれば”患者が歯科医師に代わってはなすことができるような事柄を患者に話し続ける”ことが必要であるということである。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:212

歯科医師・山田忠生

 

新患者の再診表

最近では新患者予約待ちリストは、多かれ少なかれ過去のものとなっている。ほとんどの歯科医師は患者が多すぎるというよりは、むしろ患者はどこにいるのだろうかと困惑しているようである。何か月間は、他よりは忙しいだろう。それは単に、私のところが行楽地にあるからである。多分あなた方にも何らかの理由で、他のところよりも忙しい月があることだろう。新患者の管理は、高水準の治療を打ち立て、保持するための鍵である。今では、あなたは色分けしたアポイントメント・ブックを使っているので、毎週どれだけの時間を新患者の診療に使うかを決めているだろう。私は通常、1回目と2回目の予約に合わせて全体の20%程度にしている。それで、1週間に4人から5人の新患者を診察できる。

 

 

宝塚市民は、「文化的弱者」なのか?ー6

歯科医師・山田忠生

 

■宝塚市議会での審議結果

2019年3月、宝塚市議会総務委員会で審議され、”請願項目の1”について、全員の賛同が得られ採択されました。そして、3月27日の本会議で正式に採択されました。

その請願項目とは、

1 宝塚タウンホール(仮称)の建設の可能性について、あらゆる分野で検討を行う宝塚タウンホール建設検討委員会(仮称)を早期に設置すること。

2 近い将来に、宝塚タウンホール(仮称)を建設すること。

そして、市議会広報に下記の内容の記事が掲載されました。

咬合病の診断と管理:1

咬合病の適切な診断と管理によって、審美的歯科治療の長寿化を達成

JOSE-Luis Ruiz,d.d.s.

患者の審美性への高い期待を満足させ、予測可能な長期にわたる結果を確実にするためには、歯ー顔面審査を実施して、治療を始める前に患者と十分なコミュニケーションを行うことが必要である。歯ー顔面審美診断(DFED)システムは、著者が開発したもので、一連の歯科的な記録に使用され、患者の目標、個性、好み、状況について歯科医師が系統立てて記録する能力を得るために作成されており、この系統だった方法というのは非審美的で修正を必要とする状態の病因について、適切な診断をすることも含まれているのである。(図1)

 

バークリー予防歯科医業の概要:213

歯科医師・山田忠生

 

⑨必須歯内療法学で、新しい歯科医師を目指す

根管治療というものを患者は好まず、またそれだけ余裕のある人は少ないということが、多くの歯科医師の偽りのない気持ちであり、ほとんどがこの考えのもとに開業してきた。この姿勢は歯科大学での経験に由来するところが大きく、地域によって抜歯に対する治療の割合が10対1を下回ることもあるほどである。歯科医師によっては自分を歯内療法を行うには不適当だとする考えもあり、治療をして修復した大臼歯も歯内治療を行ったばかりに、弱くなるのではないかという考えを抱いているのである。抜歯の方が、より安全な選択肢のようである。臼歯を1歯、抜歯する度に長期治療の目標がどれほど妨げられるかを、歯科医師は思い知るべきである。抜き取った歯の数に反比例して、成功が予測しにくくなる。患者に可撤式の装置を薦めるならば、歯の喪失のために異常な圧をうけて、遠心にある支台歯が侵されていくであろう。抜歯に続くそのような問題が鬱積して、徐々に人の心に留まるようになるにつれて、歯内療法はあらゆる歯科医師にとってさらに魅力のあるものとなるはずである。