パンキーフィロソフィ

歯科医師・山田忠生

診療前インタビューを完了したということは、患者との間に密な関係が築き始められているということになる。次の段階ではあなたの技術的な向上を確立していくことに始まり、患者に歯科的健康とそのための治療計画を理解させる方向へと移っていく。

詳細な歯科診査とは異なって、臨床視診とは明らかな問題点をはっきりさせていくために、ざっと目を通すことである。「口腔は身体の中でも非常に敏感で、私的な部分であるから触れるときには十分に注意を払うことが大切である、」と、Dr.パンキーは語っている。

 

 

かしこい歯と口の健康知識

歯科医師・山田忠生

もう30年前になるが、阪神淡路大震災のとき、ほとんどの人は就寝中であったので、おどろいて飛び起き、そのまま屋外に避難した方が多数おられたようだ。

当時、多くの歯科医師は「寝ているときは、ハグキを休めるために義歯は外して寝てください。」というのが一般的だったようだ。

そのために後になって、家も倒壊し、義歯も探し出せず、食事などに不自由された方のあることを知った。私は「ハグキを休めるために義歯を外す」という理由が理解できず、またいずれ話す機会もあると思うが、当時から義歯はつけて休んでください、と患者さんに話していた。これは今も変わらない。

 

マークス「完全歯科医業学」

歯科医師・山田忠生

 

一層好ましい取り扱いとしては、以下のような追加説明をすることである。「あなたが歯の治療にいくらかかるのかを知りたいと気にしておられることは、よくわかっているつもりです。しかし、診査が完了するまでは費用がいくらになるのか、見当をつけることさえむずかしいことなのです。あなたのお口を拝見しても、これから私が進めようとしていることの30%も見通すことはできないのです。私には、どのような治療が必要であり。どれほどの期間がかかり、その費用がいくらかかるのかを決定する前に、あなたのお口の中のすべての事実と、研究するための時間をいただかなくてはなりません。しかし、治療を始める前には必要とされる時間と、請求させていただく費用についてお知らせします。ところで、費用について何か特別に心配をされている理由がありますか。費用が支払えるかどうかを気にされていますか。」

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」

歯科医師・山田忠生

 

第一段階の完了

第一段階の完了、おめでとうございます。

ことわざにありますように、

”1インチの成功は手に入れやすいが、ヤードとなると難しい。”

これはまさに歯を守る計画を継続する際に当てはまります。あなたは今、その途中なのです。そしてそれは時間をかけ、努力して、費用をかけてやる価値があると、あなたにわかっていただけると信じます。

 

 

マークス「完全歯科医業学」

歯科医師・山田忠生

20ー7 ”見積額”を要求する患者

当初に、診査と見積額を要求する患者がいることは、予期されることである。もちろん、これには診査が1回の来院中で完了されえないこと、そして費用はそれが完了するまでは計算できないことを説明して対処しなければならない。

「費用についての先生のお考えを、お示しいただけないですか。」と質問をするような患者には、どうすることになるのか。このような患者は取り扱いがむずかしいことがある。安易な方法としては、予備調査か早期の臨床診査に基づいた概略の費用を水増しして提示することもあるが、このような方法は責任を持った検討から外れており、経済的な根拠が不十分であることは明らかである。それは、いわゆる買い物客が単に営利に基づいて費用を、他の歯科医師のそれと比較するのを認めることであり、他方で最終的な費用が高くなることがわかったときには、歯科医師に見積額を維持するように働きかけるかもしれないのである。しかし、故意に多く見積もることは経穴にならないというのも、その結果として費用は人間関係を直ちに壊してしまう原因に十分になり得るのである。

 

 

パンキーフィロソフィ

歯科医師・山田忠生

 

11.定期的に歯科医院に行っていますか。今までに何度、お口全体のレントゲン写真をとったことがありますか。

12.ブラシは強く、あるいは弱く使いますか。1日に何回、ブラシを使用しますか。お口の中でブラシをさけている箇所はありますか。

13.歯磨剤は何を使っていますか。洗口剤は使っていますか。

14.家庭管理について専門的な指導をうけたことがありますか。

15.お口の清掃をしてもらったことがありますか。その回数は。

16.歯肉がむずがゆいことや、傷つきやすいこと、腫れたような感じがありますか。

17.歯肉から出血のあるときは、歯肉の下に黒い歯石のあることに気づいていますか。

18.今までに歯を抜かれたことがありますか。全身麻酔ですか、局所麻酔ですか。自分で選択されましたか。

19.むし歯の治療を麻酔をしてしたことがありますか。

20.歯は、どれほどの期間、抜けたままになっていますか。なぜ、そのままにしておかれたのですか。

21.外傷性咬合という言葉の意味を知っていますか。

22.気づかないままに、歯肉の下で骨の破壊が起こっていることがあるということを知っていますか。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:257

歯科医師・山田忠生

 

第一段階と第二段階の完結

価値ある決断は褒めてやらなくてはならない、そして修復計画の各段階が終わるごとに、患者には自分が時間をかけても到達する価値のあるゴールに向かって今、確実に進んでいるのだということを知らせたいものだ。多くの患者は時間的、経済的限界があり、治療は時間内にやってほしいと思っている。ほとんどの歯科治療というのは、急ぎ立てるように選択を迫る。十分に時間がとれると、患者はその時間の中でマスタープランを練り、決心をする。

これが成功への道なのである。

 

シュースター「卓越歯科医業学」:256

歯科医師・山田忠生

この重要な保存計画で、あなたのお手伝いができることを楽しみに待っております。…歯科診療は芸術であり、科学でもあります。あなたが」これから受けようとしておられる歯科技術は、私たちの仕事の中でも「芸術の域」に達しているか、または超えているものだとかくしnをもたれて結構です。快適さ、安全性、そして信頼性など、あなたが何ら妥協することなく、私たちが考えている通りのものを手に入れることができます。

あなたの歯の将来が、すばらしいものでありますように。

デンタル・コミュニケーション:158

歯科医師・山田忠生

質問:治療についての指示を与えるとき、患者はどのような姿勢でいることが望ましいのか。患者は横になっているべきか、座っているべきか、立っているのが良いのか。目の高さはあなたと同一か、それとも上なのか、あるいは下か。

回答:ほとんどの場合、患者に指示を与えるときには、患者の理性的なコンピューター部分に話しかけたいはずである。
患者がチェアに横になているときには、患者は依存的な小児的自我状態にありがちである。あなたがこの管jあに指示を与えたとすれば、患者は小児のそれと同様な反応をするであろう。
他方、管jあがあなたを見下ろすように立っているか、コントロールしやすい状態にあれば、あなたの指示に対して親が子どもにするように反応する。
そこで患者を座らせ、あなたと同じ目の高さで指示を与えることにより、理性的に実行されていく可能性が高くなる。患者をそのような状態にすることで、患者は大人のコンピューターの自我状態になり、より一層理性的に対応するようになる。

マークス「完全歯科医業学」:392

歯科医師・山田忠生

3回目の来院の中で、このように話す患者もいる。「私は金のインレーを希望しません。あまりに高くつきます。」歯科医師は質問に応じるために、前述の内の必要な要素を適応させ、以下のような説明と再保証を加えるべきである。
「金のインレーが高すぎるとお延べになることは、まず間違いなく金と銀と比べたときの価格の点から考えておられると思うのですが、これはそうではありません。おわかりかと思いますが、このような”つめもの当たりの料金”をとっていません。しかし、アマルガム充填と対比して、単独の治療項目として金のインレーをしたとすれば、相当な価格になると思われます。それは使用する材料のためでしょうか、そうではありません。銀のインレーを予定して装着したとしても、その費用は金を使ったときとほとんど変わりません。インレーの書かうが高くつくのは、歯を形成して装着するのに必要な時間と、その処置のためなのです。インレーが必要であるときにのみそれを改革します。--つまり、ムシバがひどく進行しており、歯のなくなった個所を十分な強さをもち、正確に設計された修復が求められるときにのみそうするのです。」