バークリー予防歯科の概要:247

歯科医師・山田忠生

 

一度、親が基本となる概念と、子どものかかっている歯科医師の目指している目標とに共感しさえすれば、無理に知識を詰め込む必要などないのである。事実、親に必要なのは歯科医師(あるいは診療所、協会)の示す興味に、自分も興味を感じることなのである。親がこの時点でこれまでの知識を再考するようにさえなれば(つまり、彼らの考えを理知的なものとする)、見込みのある長期の関係も生まれてくるのである。このような目標を目指しての歯科医師と患者との関係は、歯科養成期間中には聞かれることはなかった。

歯科大学と父兄との関係を長期にわたって持続させることが不可能であるために、歯科学生の基本的な親への教育課程は無数の歯科的事実や、あらゆる診査、診断の重要問題を過剰なまでに説明することで埋まっている。しかも、長期予防計画を強調するため、学生には不必要に多くのウ蝕を治療するように教えられているのである。拡大鏡を手にした教官は、学生が些細な疾患を見逃すといってひどく非難するのである。この疾患の約1/3は処置をせずに長期予防計画のもとで管理することができる。

 

 

 

パンキー歯科診業哲理:297

歯科医師・山田忠生

 

あなた自身で紹介者へ電話をすることも考えられることだ。「ちょうどいま、あなたの友人のマリー・ジョーンズさんをお会いする約束をしたところですが、こうしてあなたに電話をしましたのは、一つはお礼を述べるためです。本当にありがとうございます。そして、もう一つはマリーさんを拝見するにあたって何かお聞きしておく方が良いことがあればと思って、お電話を差し上げた次第です。」

新しい患者を紹介してくれた人と話をしておくことによって、その新しい患者とさらに確信をもって気持ち良く出会うことができるようになる。加えて、その患者とのコミュニケーションの方法についても手掛かりを与えてくれる。Dr.パンキーは、一人の婦人の話を語っている。つまり、その婦人は別のもう一人の女性を患者として紹介し、受付秘書に。「パンキー先生が彼女とお会いになる前に、私に電話をしていただけますか。」と話した。

 

 

デンタル・コミュニケーション:148

歯科医師・山田忠生

 

以下のよな考えは、歯科のスタッフの業務にどのような関りをもっているだろうか。

質問:最初の考え、つまりメッセージの背景となるものがメッセージの意味するものを決めている、ということを適用して、歯が痛いという発言を考えてみよう。以下の状況下ではこの発言はどのような意味をもつのか。

  A.試験の準備ができていない7年生の生徒が、試験日の朝8時に母親に向かって話している。

  B.35歳の会社部長の女性が、緊急の来院で歯科医師に話している。6年間、歯科医師に診てもらっておらず、これまで歯に異常があったこともない。彼女は夫から離婚の申し立てのあることを昨日知った。

  C.73歳の大学を退職した元教授の人が、新しく修復物を装着した2週間後に、歯科医師に話している。

回答:それぞれは以下のような発言と解釈できる。(他の解釈もあり得る)

  A.「お母さん、今日学校に行かなくてはいけない。」、あるいは「家にいて、構わない。」

  B.誰かに関わっていてほしい。

  C.「この義歯は、少し調整をする必要があると思う。」

 

 

 

顎関節痛の軽減:1

歯科医師・山田忠生

 

顎関節痛の軽減:顎関節症の管理に役立つ8つのベストな方法

微笑むこと、笑うこと、話すこと、そして噛むこと――kれらは、ほとんど全く考えずに日常的に行っている顔の動きである。しかし、顎関節症を患っている場合は、これらの単純な動きが多くの痛みを引き起こす可能性がある。

ほとんどの顎関節症の症状は、数週間から数か月で解決されるが、顎や首の筋肉にストレスをかける、ある種の行動や有害な習慣によって痛みを伴う状態が悪化することがあると、Diana Hearm,PT.DPT.OCS.は語っている。

幸いなことに顎関節の痛みを取り除き、管理するために、あなたが家庭で快適に行うことがいくつかある。

 

 

 

マークス「完全歯科医業学」380

歯科医師・山田忠生

 

やはり、私たちは治療を始める前に、その方の健康状態を知らねばなりません、というのも治療によっては、その方に勧められないものがあるかもしれません。いずれにしても――多分、あなたの場合には治療に影響を与えるような健康状態でなないと思いますが、少しばかり私に思慮が足らなかったのでしょうか、そのことをチェックし損なっていたのです。私が患者さんに健康についての大切な質問をするのはこのためなのです。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:205

歯科医師・山田忠生

 

コントロール・プログラムの実行(完結)

 

あなたが予防と責任の等しい分担を完全に押し出すのなら、患者にそれを何度も繰り返して強調しておく必要がある。患者というのは、いつも予防のためのサービスには快く支払おうとはしないのである。それにも関わらず、リハビリテーションには何千ドルも支払う。

 

この大事な段階の完結時に、手紙を一通出しておくと、治療において予防というものの重大さを表現でき、重ねて患者にものごとを正しく見せることができる。

 

 

 

70歳からの歯科治療:21

歯科医師・山田忠生

 

■咬合関係を診査ー3

はたして、どれ程の臨床歯科医師が半調節性咬合器を使用しているか、調査の方法もないのでわからないが、まったくこのような診査のないままで治療を進めていくことは、私にはできないことは確かである。

バークリー予防歯科の概要:246

歯科医師・山田忠生

 

1.親に歯科医学を説明すること

2.ウ蝕はの治療を、むやみに行うこと

にわか仕込みの歯科医学の知識を、親に詰め込むことは無益なばかりか、かえって有害にもなりかねない。彼らはまったく学ぶことをしないばかりか、知識を吸収するのではなく、間違ったことを学ぶのである。親の中には歯科教育的には、ほとんど何のアプローチをしていないにも関わらず、治療計画を受け入れる者が多い。というのは、歯科医師は子どもたちに少なくとも興味を示しているものと思い込んでいるためである。しかしながら一方には治療費が高いといって治療を拒絶するものもいる。成功を収めるために、医師と親とは互いの信条を理解し合い、目標をともにしていかねばならない。この場合、他のことはほとんど問題にならないのである。広範なことを教えるプログラムを徐々に休止させ、長々とした口頭での説明や、チラシ、パンフレットの類、スライドや映画も打ち切りとしなければならない。

 

 

 

パンキー歯科診業哲理:296

歯科医師・山田忠生

 

受付秘書は新しい患者との話が終わるまでに、患者の名前の正確な綴りと呼び方とを確実に把握しておかなくてはいけない。デイル・カーネギーによれば、英語の言葉として最も重要なものは人の名前であり、そしてそれを正確につづり、正確に発音するということである。

同様に最も我慢ならないのは名前を誤って綴られたり、呼ばれたりすることである。そのために特にむずかしい名前には、正確に綴った名前に並べて、あるいはその下方に発音記号を書いておくと良い。その新しい患者が来院する前に、全員がその呼び方に慣れておくこと。

個々の新しい患者とさらに親しくなっていくためには、受付秘書に紹介者へ電話をさせ、新しい患者について情報を得させる。ときには取りとめない質問から多くの価値ある情報が得られることもある。