パンキー歯科診業哲理:289

歯科医師:山田忠生

 

あなたは自分の顔に何を現しているのか。自信、力量、それとも他人への心からの配慮だろうか。リラックスしているか。楽しんでいるか。身なりは整っているか。微笑みはどうか。あなたの口腔衛生の管理は十分に患者の模範となりうるものか。あなたの姿勢はどうか。目的意識をもった人のように歩いているか。それとも世界中の重荷をもって、打ちのめされたように歩いてはいないか。声のトーンは聞く人にとって誠実で、落ち着き、安心感を与え、楽しく聞こえるものか。それとも不機嫌で早口か、気取っているように聞こえないか。自分が他人に与えている正確な印象をとらえるために、ビデオテープに自分を撮影して役立てている専門家もいる。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:236

歯科医師・山田忠生

 

事業機関などではこれを目標管理、あるいは目的による統制などと称します。ひとたび、あなたがゴールのアウトラインをつかめば、そこへ到達するチャンスは大きくなります。ここで、あなたの現在の口腔状態がどのように未来の口腔の健康に影響するか、ご報告しましょう。多くの歯科医師はただ詰めて、修理をすることにしか興味がないようで、三千万人もの人が自分の歯を失っているということを知れば、次のようなことが気になりませんか。今までの古いシステムは実際の役に立つのでしょうか。

次にあげるのは、診査の結果わかったことの大略です。ご質問があると思いますので、どのようなことでも気軽にお尋ねください。そして、話し合いましょう。

 

 

バークリー予防歯科の概要:237

歯科医師・山田忠生

 

センターの活動の一環として、ヒトは内科と歯科の診査を受けた。診査の結果を家族に告げる方法が、信じがたいほどに重要であることがわかったのである。

”わかった事実と、その意義とをできる限り普通の人のみわかるように、そっくり家族に伝える。そのときには、こちらから積極的に忠告を与えるようなことはしない。普通の人にとっては、どのようなアドバイスも求めていないのであるから、これは当然なことかもしれない。しかし、内科医として養成された人、つまり明確に忠告を与えるよう指示された人にとっては、これは非常に取りにくい態度である。確かに”忠告をする”ことは、権威をもつ地位にある人間にとって、ほとんど抑えられない衝動である。そのとき私たちはアドバイスをしないように、専門知識の権威者である態度をとることは慎むようにしなければならない。あるメンバーが語っているように、「医者はただ、あなたがどのような状態にあるのかを教えるだけ」なのである。したがってその後の実際の行動は、それぞれの思考力の程度によるのである。

 

 

ザ・デンタルフィロソフィ:163

歯科医師・山田忠生

 

スタッフは自分の働いているオフィスを誇りに思うと同時に、負担した費用に値する恩恵を患者が受けていると感じる必要がある。また、単にオフィスが経済的に裕福であるということだけでは、質の悪い歯科医学しか提供できないということを認識しなければならない。収入の行先や、オフィスを経営する費用についてスタッフが認識をして、理解をしたときに治療費について一層の満足感をもつのである。スタッフが治療費の決定に参加するべきだと私は考えている。

歯科医師とスタッフが診療費について満足すれば、患者も同様に満足するのである。

 

 

 

マークス「完全歯科医業学」:371

歯科医師・山田忠生

 

「最初に話し合わなければならない事実と方法は、実際の治療そのものと同じほどに大切なことなのです。というのもあなたの信頼と協力があって、最小限の時間内でえあなたに歯科的な最大限の利益をもたらすことができるのです。もちろん、あなたは私を信頼していると言われました。しかし私の歯科に対する姿勢がわからないままで、どうして信頼することができるでしょう。その上、あなたの私への信頼は十分ではありません。これは二人がかりの事業なのです。あなたがご自身のお口について、そしてその機能についてもっと認識されるようになれば、あなたのするべき仕事の分野をあなたは実行できるようになるのです。」

 

 

デンタル・コミュニケーション:138

歯科医師・山田忠生

 

あなたが信頼してもらえないと気づいたとき、それをどのように理解しようとするのか。信頼の欠如を理解するには、まず信頼について理解しなければならない。

信頼とは各人の個人的な経験に由来するものであり、独特なものである。ひとたびお互いの中に信頼関係ができると、それは他の人や組織にも拡大していく。

信頼は、その人が他者について行う一連の行動予測から進展するものと考えられる。その行動予測とは、他者が行うかどうかを口にするとともに、実際に行動したかどうかということに密接に関連したものである。この予測は他者を信頼するにあたって、常に不変のものでなければならない。

 

 

ブラキシズム:16

歯科医師・山田忠生

 

ブラキシズム患者がストレスを緩和する最善の方法は何か

この質問には、正確に回答することはむずかしい。個人的にはストレスを軽減させる良い方法とは、時間をかけて、自分自身に耳を傾け、そして良い気分にさせることなどを行うことである。ストレスを和らげるものは、その人の好みや性格に依存している。

 

ブラキシズムは常にストレスによって引き起こされるのか。顎関節症についてはどうか。

いいえ、日中、患者はリラックスをしている間でさえも顎の緊張過多を示すことがある。その人はこの悪習慣に気づいていないかもしれない、というのもこの緊張にも気づいていないからである。夜間には他の要因、つまり胃腸の逆流、呼吸やそれ以外のものが介入する。いくつかはストレスに関連するが、他には解剖学的及び遺伝的なものがある。顎関節症は大きな課題である、というのはそれは多数の要因、つまり咬合、外傷、そして個人の適応能力などに依存しているからである。たとえばブラキシズムは筋骨格構造に慢性的微細外傷を引き起こし、整形外科的不安定性へと導く可能性があり、ときには顎関節症に関連した痛みが、ブラキシズムを妨害することが可能となる。

 

 

バークリー予防歯科の概要:236

歯科医師・山田忠生

 

現在、健康自主管理能力の向上を第一目標に掲げている。家族の健康教育の例が一つだけ存在している。国家のほとんどのプログラムはこの方面をなおざりにしており、私営の貧困者用の診療所も同様である。また、教会の救済病院でさえ緊急処置と、失敗に帰することの多い中間的な歯科診療を重要視している状態である。このアプローチに関する一つの例外は、家族の健康教育における実験である。その結果、私たちは歯科医学的貧困者を救済するためのアプローチを早急に再評価して、さらにすべての健康管理のためのプログラムのアプローチに努力を傾注しなければならないことがわかった。ロンドンでは、生物学者たちがペッカム・センターに健康の促進と豊かな生活の促進とを呼びかけ、次のような質問を行った。「どのような状況によって人間は完全に機能し続け、さらにこのように完全に機能を果たしている存在は、どのような方向を人間生活に与えているだろうか。」