睡眠時ブラキシズム:8

歯科医師・山田忠生

 

治療

ブラキシズムは治療することはない。しかしながら、さまざまな療法を組み合わせることで、ブラキシズムの症状や歯への損傷を減少させたり、除去することが可能となる。

ライフスタイルの変更は症状を軽減し、ブラキシズムを経験している人々に対して睡眠の質を改良することができる。これには睡眠衛生の改善と、ストレスの軽減が含まれる。

・一貫した就寝時間と起床時間を維持すること。

・瞑想、ヨガ、深い呼吸のエクササイズは、ストレスを軽減することができる。

・入浴、温シップ、そして顔のマッサージは顎の緊張を軽減できる。

・固い食品やチューインガムをさけることは、顎の筋肉を一層リラックスした状態に保つことができる。

・カフェイン、アルコール、ニコチンを減らすか、排除する。

 

 

 

ザ・デンタルフィロソフィ:147

歯科医師・山田忠生

 

自己管理

歯科医師とスタッフが成長と、価値観の再認識を継続していくとき、ともに自己管理の理念が身についていくのである。

自己管理とは、その人の特権であると同時に義務でもある。自己管理は自由と責任を必要としている。それはその人に信頼と尊敬の念を与え、自己充足に必要な満足感を与える。

ALTERNATIVESの1984年8月号の中で、Bud Hamは自己管理について以下のように述べている。”自己管理は管理の一過程であり、管理上のスタイルや技術、戦術、そしてシステムではない。自己管理は協調的な機能と、コミュニケーションの一過程であり、チームメンバーそれぞれに自分を管理する機会を与えるものである。これが歯科医師に医業管理の効果を、あまり損なわずに管理できる機会を与えてくれるのである。”

 

 

マークス「完全歯科医業学」:345

歯科医師・山田忠生

 

長年にわたって同じ歯科医師にかかっている患者は、自分が受けている恩恵を当然のことと思うようになり始める。その患者を再び刺激するためには、患者が考えるための新しい食物をあたえる必要がある。どれほど歯科医学が斬新的に進歩しているかということについて患者が正しく評価するには、歯科治療でこれまでに受けてきたものとの違いを患者に伝えなくてはならない。他の患者のレントゲン写真や模型が役立つことになる。このような教育にはわずか数分しかかからないが、驚くべきことに多数の患者からこのような応答がある。「先生がそのような治療をされているとは知りませんでした。」必然的に患者はそのような治療を必要としている知人を思い浮かべるのである。

 

 

バークリー予防歯科の概要:211

歯科医師・山田忠生

 

この歯科医師は生産性が高まったことによって、素早く予約待ちの患者にまで手が回るようになった。新しいアポイントメント・ブックと古いものとの間には終始一貫して、少なくとも1週間のギャップがあり、もとのアポイントメント・ブックの日時よりも早めに診察を受けるようになった。また、彼は古いアポイントメント・ブックの中に埋もれていた、より急を要するケースの中からいくつかを持ち出すことができたのである。このようなケースは単に緊急であるだけでなく、ときとしては2時間、あるいはそれ以上の診療時間を要する最も生産性の高いものだった。また、この歯科医師はリコール時に患者が古くなった充填や前歯の処置が気になると訴えたときには、患者がその気になっているうちに必要な修復処置を施すことができるのを発見した。

 

 

タタミの上を、ゲタを履いて歩く:24

歯科医師・山田忠生

 

ほとんどの説明は、私の印象では誤解と曲解と、ほんの少しの理解で終わるような気がしている。それで患者が納得をするのかと言われれば、きびしいものがある。

それで何をもって患者が納得するのかといえば、その説明をしている目の前の歯科医師の姿勢に、この人の話なら信頼してもいいのではということがあるのではないだろうか…。

 

 

 

睡眠時ブラキシズム:7

歯科医師・山田忠生

 

診断

歯科医師は、口腔健康管理のすべての面において訓練されており、それにはブラキシズムの早期の徴候を確認することも含まれている。

睡眠中ブラキシズムを早期に診断し、長期にわたるダメージを防ぐ最も良い方法の一つが、年に2回の歯科医師によるチェックである。

 

 

デンタル・コミュニケーション:108

歯科医師・山田忠生

 

質問:以下の質問を、患者二とって好ましく感じられるように修正せよ。

  A.あなたはその事態に怒りを覚えたのですか。

  B.お口の中に傷をしたのは、あなたに落ち度があったのですか。

  C.以前の歯科医とは、うまくいかなかったのですか。

  D.歯科医が、あなたの希望に応じてくれないとイライラしますか。

回答:以下の文章と比較せよ。

  A.あなたはその事態に怒りを覚えそうになったとおっしゃるのですね。

  B.相手があなたのお口の中に傷をつけたことに関して、あなたにも落ち度があったと思われますか。

  C.以前の歯科医とは、うまくいかなかったと思われますか。

  D.歯科医があなたの希望に沿ってくれないと、どうですか、お悩みになる方ですか。

 

 

 

 

 

タタミの上を、ゲタを履いて歩く:23

歯科医師・山田忠生

 

いずれの言葉も歯科医師である限り、その専門分野への患者からの質問に、このように返答することは少々勇気のいることである。私もいつ頃から話せるようになったのか、決して歯科医師になったばかりの頃でないことは確かだ。

歯科医師免許証をもつ歯科医師だからといって、歯科のあらゆる分野について知識があるわけではない。

どこまでを、”あらゆる”と表現するかもむずかしいところだが、むしろ知らない、わからない分野の方が多いのではないだろうか…。患者からの質問も千差万別である。とっさにその患者の歯科知識レベルを判断し、その質問にわかりやすく、的確に説明するということは、ほとんど私にとって、神業に近い所業ではないかと思われる。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:209

歯科医師・山田忠生

 

予約の時間

1回目予約・・・6単位(1単位は15分)

        面接、診査、パノラマレントゲン撮影、研究用模型(必要ならティッシュコンディショナー)、顔の採寸、シェードとモールドの選択

2回目予約・・・6単位

        症例の説明と料金、最終的な印象採得、前歯携帯の承認、ワックスアップを患者に提示

3回目予約・・・8単位

        つくられたベースを入れて指摘

        下顎前歯の配列、上顎前歯の配列

        垂直顎間距離を計測し、中心位とフェイスボーをベースワックスに記録