かしこい歯と口の健康知識

歯科医師・山田忠生

かつて、私の尊敬する故パンキー先生が、歯科医師に必要な2つの能力があると言われた。誤解を恐れず日本語で表現すると、その1つは「人と話し合える能力」で、2つ目は、「卓越した手腕、技術的能力」であります。そのいずれが欠けても、卓越した歯科医師にはなれないということであります。

本当にその通りだと思います。いかにすぐれた能力、資質をもっていても、それを適正に患者さんに伝えて、評価される能力がなければ、いわゆる「宝の持ち腐れ」であります。また、いかに伝達能力に長けていても、それを序一笑する能力がなければ、「言うだけ番長」でありましょう。

しかし、両方の資質に磨きをかけつづけることは、この年齢になってもなかなかにむずかしいものだと感じております。

 

 

バークリー予防歯科の概要

歯科医師・山田忠生

長期プログラムが、その鍵である

それ以後は、お子さまは3か月に1回通院します。そのつど、お子さま(または、あなた)が口の中を完全に清掃し、局所フッ化物「塗布を行います。

子ども自身に清掃をさせることにより、技術訓練が規則正しく続けられ、また医療費は大変安価に維持できる。1年に2回、綿密に患者を検査し、また1年に1回、ウ渦発見のレントゲン写真を撮影します。このスケジュールは、高校卒業まで続けられます。

 

かしこい歯と口の健康知識

歯科医師・山田忠生

なんとも、やっかいなのが「ドライマウス」。日本語名では「口腔乾燥症」という症状。突然に発症するものでないので、患者さんも意外と自覚されていないのが不思議でならない。よくも、これほどにカラカラなお口で平気なものだと、いつも感心している。というのも、私はなぜかドライマウスではない。たとえば、今、「このブログを読みながら、唾液を飲み込んでください。」とお願いをすると、どうですか? 唾液があって、飲み込めましたか? お口の中のどこを探しても、唾液が見当たらないのではないですか。それは、立派なドライマウスです。

 

パンキーフィロソフィ

歯科医師・山田忠生

診療前インタビューを完了したということは、患者との間に密な関係が築き始められているということになる。次の段階ではあなたの技術的な向上を確立していくことに始まり、患者に歯科的健康とそのための治療計画を理解させる方向へと移っていく。

詳細な歯科診査とは異なって、臨床視診とは明らかな問題点をはっきりさせていくために、ざっと目を通すことである。「口腔は身体の中でも非常に敏感で、私的な部分であるから触れるときには十分に注意を払うことが大切である、」と、Dr.パンキーは語っている。

 

 

かしこい歯と口の健康知識

歯科医師・山田忠生

もう30年前になるが、阪神淡路大震災のとき、ほとんどの人は就寝中であったので、おどろいて飛び起き、そのまま屋外に避難した方が多数おられたようだ。

当時、多くの歯科医師は「寝ているときは、ハグキを休めるために義歯は外して寝てください。」というのが一般的だったようだ。

そのために後になって、家も倒壊し、義歯も探し出せず、食事などに不自由された方のあることを知った。私は「ハグキを休めるために義歯を外す」という理由が理解できず、またいずれ話す機会もあると思うが、当時から義歯はつけて休んでください、と患者さんに話していた。これは今も変わらない。

 

マークス「完全歯科医業学」

歯科医師・山田忠生

 

一層好ましい取り扱いとしては、以下のような追加説明をすることである。「あなたが歯の治療にいくらかかるのかを知りたいと気にしておられることは、よくわかっているつもりです。しかし、診査が完了するまでは費用がいくらになるのか、見当をつけることさえむずかしいことなのです。あなたのお口を拝見しても、これから私が進めようとしていることの30%も見通すことはできないのです。私には、どのような治療が必要であり。どれほどの期間がかかり、その費用がいくらかかるのかを決定する前に、あなたのお口の中のすべての事実と、研究するための時間をいただかなくてはなりません。しかし、治療を始める前には必要とされる時間と、請求させていただく費用についてお知らせします。ところで、費用について何か特別に心配をされている理由がありますか。費用が支払えるかどうかを気にされていますか。」

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」

歯科医師・山田忠生

 

第一段階の完了

第一段階の完了、おめでとうございます。

ことわざにありますように、

”1インチの成功は手に入れやすいが、ヤードとなると難しい。”

これはまさに歯を守る計画を継続する際に当てはまります。あなたは今、その途中なのです。そしてそれは時間をかけ、努力して、費用をかけてやる価値があると、あなたにわかっていただけると信じます。

 

 

マークス「完全歯科医業学」

歯科医師・山田忠生

20ー7 ”見積額”を要求する患者

当初に、診査と見積額を要求する患者がいることは、予期されることである。もちろん、これには診査が1回の来院中で完了されえないこと、そして費用はそれが完了するまでは計算できないことを説明して対処しなければならない。

「費用についての先生のお考えを、お示しいただけないですか。」と質問をするような患者には、どうすることになるのか。このような患者は取り扱いがむずかしいことがある。安易な方法としては、予備調査か早期の臨床診査に基づいた概略の費用を水増しして提示することもあるが、このような方法は責任を持った検討から外れており、経済的な根拠が不十分であることは明らかである。それは、いわゆる買い物客が単に営利に基づいて費用を、他の歯科医師のそれと比較するのを認めることであり、他方で最終的な費用が高くなることがわかったときには、歯科医師に見積額を維持するように働きかけるかもしれないのである。しかし、故意に多く見積もることは経穴にならないというのも、その結果として費用は人間関係を直ちに壊してしまう原因に十分になり得るのである。

 

 

パンキーフィロソフィ

歯科医師・山田忠生

 

11.定期的に歯科医院に行っていますか。今までに何度、お口全体のレントゲン写真をとったことがありますか。

12.ブラシは強く、あるいは弱く使いますか。1日に何回、ブラシを使用しますか。お口の中でブラシをさけている箇所はありますか。

13.歯磨剤は何を使っていますか。洗口剤は使っていますか。

14.家庭管理について専門的な指導をうけたことがありますか。

15.お口の清掃をしてもらったことがありますか。その回数は。

16.歯肉がむずがゆいことや、傷つきやすいこと、腫れたような感じがありますか。

17.歯肉から出血のあるときは、歯肉の下に黒い歯石のあることに気づいていますか。

18.今までに歯を抜かれたことがありますか。全身麻酔ですか、局所麻酔ですか。自分で選択されましたか。

19.むし歯の治療を麻酔をしてしたことがありますか。

20.歯は、どれほどの期間、抜けたままになっていますか。なぜ、そのままにしておかれたのですか。

21.外傷性咬合という言葉の意味を知っていますか。

22.気づかないままに、歯肉の下で骨の破壊が起こっていることがあるということを知っていますか。

 

 

シュースター「卓越歯科医業学」:257

歯科医師・山田忠生

 

第一段階と第二段階の完結

価値ある決断は褒めてやらなくてはならない、そして修復計画の各段階が終わるごとに、患者には自分が時間をかけても到達する価値のあるゴールに向かって今、確実に進んでいるのだということを知らせたいものだ。多くの患者は時間的、経済的限界があり、治療は時間内にやってほしいと思っている。ほとんどの歯科治療というのは、急ぎ立てるように選択を迫る。十分に時間がとれると、患者はその時間の中でマスタープランを練り、決心をする。

これが成功への道なのである。