桜の開花とともに、2024年の新年度が始まります

歯科医師・山田忠生

今年も1歯でも多く、1日でも長く、歯を保つためのアプローチは続きます。その大切な3つの条件とは…
1)ご自分で行うお口のケアを毎日、実行する

2)衛生士が行うプロフェショナル・クリーニングを受ける

3)歯科医師が適正な咬合の管理を行う
歯の噛み合わせの不都合は、最も歯を失う大きな原因とされていますが、それを自覚する歯科医師も決して多くはないようで、「歯周病」と診断され、適切な噛み合わせの調整も行われていないのが現状のようです。(修復物の調整は衛生士にまかされている歯科医師もいるとか、噂で聞き及んでいますが…)
この「咬合病」は、「歯周病」や「ウ蝕」のような細菌感染ではなく、いくら歯をケアしても治りません。とても、やっかいな病気です。

パンキー歯科診業哲理:304

歯科医師・山田忠生

Dr.ハロルド・ワースは、このインタビューを”患者と過ごす最も価値ある30分”と称している。Dr.ワースはヒストリーと、インタビューを明確に区別している。健康歴は誰でも記録することができる。しかし、インタビューは患者がどのように感じているか、歯科医学に関する知識や自覚がどうかなどを扱うものである。どのように選んで言葉を使ったり、意見を述べているかを注意深く聴くことによって、患者の社会学的分類をすることや、デンタルIQを決定することに役立つことがある。

必ずしもどの患者にもすべての質問をする必要はない。この一連の質問というのは、ピアノのキーボードのようなものだ。ハーモニーを奏でたく思うなら、どのキーをたたき、どのキーはたたくべきではないかということを習得しなければならない、とDr.パンキーは述べている。

シュースター「卓越歯科医業学」:251

歯科医師・山田忠生

治療中止のときの手紙

症例提示において、最も無視されやすい分野
ご自宅の冷蔵庫が壊れてしまい、そしてあちこちと探し回り、シアーズのお店で購入したとすると、あなたはそれをいつ配達してほしいと思いますか。
あなたのオフィスですばらしい歯科治療を見せてもらい、さらに治療を進めることを決めて帰宅し、その後にキャンセルをして、どこかほかのオフィスに行ってしまったというような患者に出会ったことはないか。もちろん、あるでしょう。私も、ある。

人びとは、あなたに頼りたい、そして私に頼りたいと思っているが、私たちは予約をして会うだけである。彼らは帰宅して、考え、そのことについては彼らよりも知識の少ない人に相談をして、そして反対の決定をしてしまう。患者が何かを決めようとしているときは、強力に勧めることや、前ページのような手紙が必要である。賢明な決断を下したときには、賞賛しなければならない。そのためにこのような手紙を送ることは、すべての問題を解決することにはならないが助けになる。

バークリー予防歯科の概要:252

歯科医師・山田忠生

健康志向の小児歯科学

ようこそ
小児歯科学がめざす健康についての私たちの考えを、皆さまに知っていただく機会が今、訪れたことをうれしく思います。これまで健康ということが、歯科医師の念頭に置かれなかった日はなかったものの、人を健康にするため執り行う歯科処置の無力さを認めるにしたがって、私たちは健康の教育者であって、治療の提供者であるというのは二義的なものに過ぎないと思うようになりました。

マークス「完全歯科医業学」:386

歯科医師・山田忠生

「とても良い質問をされました。明らかにそれぞれの修復物は個々の状態に合わせて設計されるものだということを、あなたにはっきりとさせてきておりません。そのようにしてきたのは、状態や目的のすべてがわかるまでは、はっきりと材料を選択することができないからなのです。今回と次の来院までの間に、あなたの場合についてさらにくわしく研究するつもりにしております。次に来られるまでに、あなたのお口が最高の満足な状態が得られるような治療計画の概要について準備しておきましょう。何か使用する材料について質問があるようでしたら、その選択した理由についてはご説明しますが、そのときには今よりももっと理解できる立場におられるだろうと思います。」

デンタル・コミュニケーション:154

歯科医師・山田忠生

7.患者は、あなたが患者を人間として、そして個人として関心をもっていることに感謝の気持ちをもつのであって、歯、歯をもった身体、歯科の症例としてのめずらしさ、あるいはウカへの関心に対して感謝の子持ちをもつのではない。
8.コミュニケーションに複数のチャネルを同時に持っていると、より一層信頼のケル情報が手に入る。
9.あなたの手や道具が口腔内にあるときは患者は話しにくいので、患者からえられるものは、ほとんどの場合、非言語メッセージからということになる。

パンキー歯科診業哲理:303

歯科医師・山田忠生

次に、Dr.パンキーの22の質問に話を進める。Dr.パンキーはこの質問をいくつかの目的を意図して作成している。もちろん、その一つには患者が最適の治療を受け入れる前に、打ち勝つべき障害を明らかにすることである。その障害としては高額の治療費への危惧、先入観、偏見、そして痛みへの恐れなどがある。第2の理由としては、患者の自分の歯科的健康への自覚、つまりDr.パンキーがデンタルIQと称している、それをテストすることだ。加えて、この22の質問を通して新しい患者をより一層知ることができるようになり、そして診査をするにあたって患者を気持ちよく感じられるのに役立つ。このときこそが、”私はあなたに関心を抱いています。どうすれば最高のサービスが提供できるでしょうか。”というメッセージを伝えることで。あなたが共感していることを患者に知らせる最善の機会である。それ故に、あなた自身がインタビューを行うようにとDr.パンキーは提言している。

70歳からの歯科治療:22

歯科医師・山田忠生

■「すれ違い咬合」のケースー1
このような「すれ違い咬合」、つまり上顎に歯のある反対の下顎には歯がなく、下顎に歯のある反対の上顎には歯がないというケース。
歯型だけの模型では、上下がどのような咬合をしているのかが、歯科医師でもわからない。

バークリー予防歯科の概要:251

歯科医師・山田忠生

そのパンフレットの内容は、非常に重要である。綿密に工夫をして、やり過ぎることはない。それは全体の概念やプログラムを十分に盛り込めるだけの長さでなくてはならないだけでなく、普通の人が5~6分で読んで理解できるほどの短さでなくてはならない。また、信念について順序立てて述べ、さらに歯科医師が両親の考えにも関心を示していることも伝えなければならない。読みながら理解できるようなものでない限り、母親は正しい心構えを身につけようとはしない。とりわけ、その中にオフィスの方針などを述べているようなことがあってはならない。歯科医師の権威的なイメージを植え付けることにもなりかねないからである。

シュースター「卓越歯科医業学」:250

歯科医師・山田忠生

歯の破損や過度の摩耗、ぐらつきなどは、歯やそれを支える組織の機能を低下させる原因となります。ほとんどの歯科医師は、歯を修理することに時間を費やしていることがわかっています。しかしながら、統計によれば3.000万人のアメリカ人がすでに歯を失い、さらに何百万人かがその過程をたどっているに違いないのです。

単純なことなのです。複数の要因があなたの歯に悪影響を与えているのなら、そのすべてを予防して処置をしなくてはならないのです。歯科医学的な問題解決の方法における重要な第3段階として、歯の摩耗や、歯にかかる不当な力を最小にして、より快適で効果的な機能を回復して、あなたの歯を長持ちさせるチャンスがあるのです。そのような歯にかかるストレスをより軽減するお手伝いをします。

ご一緒に、予防の学習ができたことをうれしく思います。