デンタル・コミュニケーション:152

歯科医師・山田忠生

非言語メッセージを解読する価値
患者の非言語メッセージを解読することが、あなたにとって非常に役立つことがある。
1.患者の話す内容が、より正確に理解できる。
2.非言語メッセージは瞬時に情報を与えてくれる。話し手の意味することを理解するのに、話し終えるまで待つ必要がない。
3.非言語メッセージを解読し、患者が悲しみ、興奮、陽気、恐怖、不安などのいずれであるかがわかれば、あなたは患者の感情状態(情緒)に合わせて直ちに対応できる。例えば、悲しんでいる患者に対する対応は、怒りをもっている人へのそれとはまったく異なる。非言語メッセージを解読しなければ、患者の情緒はわからないであろう。

デンタル・コミュニケーション:151

歯科医師・山田忠生

1.AがBに、何かを告げる。内容は問わないが、Aにとって重要なことでなくてはならない。例えば、「私はあなたのことを、もっと知りたいのですが。」など。
2.BはAに次のように尋ねる。「つまり、こういうことですか…。」
3.Aは、「はい」、「いいえ」でのみ答える。
4.BはAから、「はい」という答えを3回得なければならない。
この練習は、意味づけのための練習問題と称し、歯科・医科の学生、歯科衛生士にとって効果のある学習である。
あなたがBであれば、メッセージの意味することを解釈するのに、言語以外の手がかりを用いたことに気づいたはずである。このような練習をすることは(それに含まれる原則の理解とともに)、患者に指示を与えるときに役立つ。メッセージは受け手次第である、と明記すれば、あなたの話したことの何を患者が聴き、そして患者にとってそれが何を意味しているかを追求せざるを得なくなる。患者の聞いた内容をチェックすると、患者はあなたが使った言葉よりも非言語メッセージに注目していたことが、よくわかるであろう。

パンキー歯科診業哲理:300

歯科医師:山田忠生

受付秘書やアシスタントが、あなたを患者に紹介するときに特別な方法を用いるようにDr.パンキーは提言している。つまり、「ジョーンズさん(抑揚を挙げて)、こちらがパンキー先生です(声を下げる)。」これには2つの意味がある。第1に、スタッフと新しい患者との間には”正式に”あなたを患者に引き渡すだけの、積極的な気持ちや関係が確立していると認めさせることである。第2には、遠回しな表現であなたが称賛する機会をあたえてくれる。「ジョーンズさん、初めまして。ウィリアムズさんのご紹介でご来院される方とお会いするのは、とても光栄なことです。といいますのも、ウィリアムズさんは歯科医学の最高の伝道者の一人なのです。」
この賛辞には2つの意味が含まれている。つまり、ウィリアムズ夫人が友人を紹介してきたときには、その人の最大の関心事を心にかけていたということを理解しているということ、そしてウィリアムズ夫人のあなたへの仕事への支持をも表現している。新しい患者にはどのようなときでも誠実で、心から話をすることが大切である。ありきたりの話し方では役に立たない。

シュースター「卓越歯科医業学」:208

歯科医師・山田忠生

不正咬合

不正咬合――これは咬合調整や、矯正治療の後に送る。
ここでもう一度、患者に話したことや、患者のために行っていることを強調しておくと効果が持続する。患者があなたのところで治療を進めていく期間中に、患者教育を続ける。
私の目標は、患者を満足させて患者を伝道者のようにするということは、患者のためにしていることで、その真価をわかってもらうという意味があることを忘れないでほしい。深刻に悩んでいない患者は、歯周病や咬合調整などで歯を失うことがないと、私たちが行っていることを本当に理解しようとしてくれない。
私たちは、自分たちの仕事の真の意味をわかってもらうように患者教育をし続けなくてはならない。そうでなければ患者はどのようにして、私たちの行っていることを認識するというのだろうか。

マークス「完全歯科医業学」:383

歯科医師・山田忠生

「どうしてお尋ねになったのでしょうか。」と質問をしても、その根拠を明らかにすることが困難であれば、綿密に調べなくてはならない。「あるタイプの材料を使用するときに、歯を削る量が多くなるのではと心配しておられるのですか。使用する材料に何か好みがありますか。それによる費用の違いに関心がありますか。」
問題が費用にあるときには、使用材料の費用は、比較的に個々の修復物の価格には関連がないということ――相違があるのは、材料を使うにあたって求められる技術とサービスであるといって過言ではないといえる。そして、歯科医師は”最善”を、最も高価なことと近藤している”最善を希望する”患者について、気を配っていなければならない。
明らかになった患者の関心事と、それらを和やらげるために採用される教育的な手段の間違いのない判断から、材料に関しての質問に含まれている意味することは、3回来院方法の中の、どの段階で生じてきているかで異なっている。

バークリー予防歯科の概要:249

歯科医師・山田忠生

 

診査のアポイントメントのとき、受付は母親とあいさつを交わした後、電話での初めての依頼の内容を再確認する。母親から質問でもあるようなら、その機会を与える。しばらく経過して、母親がくつろいでいるときに、子どもが診査を受けている時間を利用して、受付は母親に互いがmっと交流を深めたい旨を説明する。

受付は補助者を呼び出して、子どもをレントゲン診査のため診療室に連れて行ってもらった後、母親とともに数分間を使って、家族の2世代前の人びとの歯科健康パターンについて話し合う。母方、父方の祖父母の歯の健康状態に関心を集中させる。また、受付は母親と、その兄弟の歯科疾患パターン(その感情面、身体面での重要性、家計費への影響など)について尋ねて、さらに母親がどのようにして子どもたちの歯科健康パターンの発達と、自分や夫のパターンと比較するかといったことについても話し合う。

 

 

エクセレンスの追求:43

歯科医師・山田忠生

 

これを歯科医師に置き換えますと、まず技術的にすぐれたものをもっていなければならない。そして、自分がしていることを楽しみ、より良いものを目指さなければならない。それから自分のしていることが他の人のためになっているのだと信じていなければならないということになります。バックパッカーなどのように頂上に登っていく人と同じように、名手といわれる歯科医師になるためには、長くけわしい道のりが待っています。その道のりの途中で、ときには休んで、自分の成し得たことを確認するという時間も必要であります。ただし、チャレンジはまだまだ続くのであります。そして、たどり着きますと自分が成し得たこと、ベストなことということに対する考えがわいてきます。しかし、そこでもっと他にも登るべき山もあれば、もっとチャレンジすることはあるのだということに気づくことがあります。現在、あなた方がどれ程に優秀であろうとも、それ以上にベターであるということは他にもあるはずであります。

パンキー歯科診業哲理:299

歯科医師・山田忠生

 

アポイントメントの後、スタッフが患者を知ろうとしなければならない次の機会とは、初めての出会いとなる第一印象である。新しい患者はどのようなイメージを感じさせるだろうか。外観から見分けられる健康状態はどうだろうか。服装や、”身につけているもの”が、何かその患者の関心事やライフスタイルを物語っていないだろうか。何かそのようなレッテルを患者は見せつけていないだろうか。

新しい患者が心配をすることや、不安な気持ちでいるのであれば、スタッフは患者を知るにあたってあなたを同様であるように十分に訓練されておくべきであり、そうすることで患者を楽にさせるのに役立つような存在となりうるのである。患者に出会ったときには、自己紹介をして患者にどう呼ばれたいかを尋ねる。たとえば、「こんにちわ、ワタシはパムです。マリーとお呼びしましょうか。それともジョーンズさんの方がよろしいでしょうか。」通常は自分より年上の人には、Mrs,、Ms.、Mr.をつけ、年下の人にはくだけたファーストネームを使う。受付秘書が年上の患者にもファーストネームを使いたいのであれば、患者の了解をとることが賢明である。

 

 

 

顎関節痛の軽減:6

歯科医師・山田忠生

 

5・ストレスを減少する

顎をゆるめて、リラックスさせるために瞑想法を利用する。ヨガのエクササイズは筋肉のストレスを和らげるのに役立つ。そして、ガーデニングはあなたの心を穏やかにして、顔をリラックスさせるすばらしい行動である。

6・顎を鍛える

顎のエクササイズは、関節を動きやすくする。顎のエクササイズには次の3つのタイプがあり、痛みを軽減するために組み合わせて利用する。

顎に圧力をかけながら、口を閉じる必要がある。最初のステップでは親指を顎の下に置く。次いで、人差し指を口唇と顎の付け根との間に置く。そしてその指と親指で顎を下方にやさしく押しながら口を閉じる。最後に、親指と他の指とで顎をやさしく下方に押しながら口を閉じる。

 

 

 

デンタル・コミュニケーション:150

歯科医師・山田忠生

 

質問:「痛みがひどくなれば、この錠剤を1錠飲みなさい。」と話す、あなたの言葉は患者にとってどのような意味をもつか。

回答:患者はこのように解釈するであろう。

  ●歯科医師は、少しばかり痛みがあってもよいと考えている。

  ●薬効が強力なので、多く飲んではいけない。

  ●一度に2錠飲んではいけない。

  ●他の方法で痛みをとろうとしてはいけない。

  ●薬を飲めば、どのような痛みもなくなる。

  ●薬はひどい痛みにんぽみ効果がある。

  ●飲む必要がなければ、薬は飲んではいけない。

  ●痛いときには、他の薬ではなくこれを飲むこと。

  ●痛みのあることは重要なことであるから、注意を払うこと。

 

私たちが意図したことと、話したこと(どのように受け取られたか)との間には、しばしば驚くほどの違いがある。あなたが言葉の意味するものを解釈することが、あまり経験していなければ誰かと以下の練習をして、それぞれが学んだことを話し合うことを薦める。練習のルールは以下の通りである。