かしこい歯と口の健康知識

宝塚仁川山田歯科

歯科医師・山田忠生

これは推測の域を出ないのだが、おそらく間違いのないことだと思うことがある。近年になって気づいたことだ。遅きに失したかもしれないが…。

簡単なことである。歯を抜かれる患者のたちばからいえば、できるだけ短時間にすませてほしいというのが心情だろうが。抜歯をする手術中は麻酔をしているので痛みは伴わないが、問題は抜いた後で麻酔がきれたときに、痛みが生じないかということだ。

それを予防する歯科医師側の行為として、歯科医師が心がけることがあるようだ。それは、できるだけゆっくりと無理をしないで、歯と骨とをくっつけている歯根膜を、歯ではなく骨の方に残す意識をして抜歯をするということだ。

抜歯をした歯根表面に歯根膜がついており、抜歯窩はきれいに骨だけが見えるという場合には傷の治りも遅く、痛みも生じやすいように思われる。