咬合病の診断と管理:3

歯科医師・山田忠生

 

咬合病

審美的な修復が、短期間しか保持できない大きな一つの理由は咬合病である。病気として明らかなことは感染、生来の弱さ、あるいは正常な生理的機能を減じるような環境ストレスなどの結果としての、異常な組織の状態であるということである。咬合病は、まったくこのようなことと合致している。何百万ドルもの金額が、毎年のように歯頚部の摩耗と知覚過敏の治療のために使われているが、ほとんど咬合病と認識されていない。過度な歯頚部の知覚過敏と、歯頚部の摩耗(楔状欠損)は咬合病からのダメージである。適切な考えをもつことなく、しばしば修復物で治療されている。

咬合性外傷(咬合病の一つ)は過度な知覚過敏と激痛の主要な原因である、という証拠が事実を指摘している。何百万というⅤ級の修復が、適切な診断か問題の原因ーつまり咬合病を治療するということではなく、毎年のように歯頚部の楔状欠損として処置をされている。臨床的な経験と証拠とが、この歯頚部の欠損と咬合性外傷との関係を示している。

 

 

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