バークリー予防歯科の概要:216

歯科医師・山田忠生

 

義歯粘着剤のみが、無歯顎の人々を安心させようとしているのではない。歯科医師は、絶えず歯を保持するためのあたらしく、巧妙な工夫をしているのである。移植、磁石、ピン、ブレードなどはそのような工夫である。これらが注目するべきものであるのは確かだが、しかし歯を保持するのに歯根に勝るものはない。それにも関わらず、歯科医師はその歯根を無差別に患者から取り出してしまうのである。

組織移植を試みている多くの歯科医師は、いずれの歯にも必須歯内療法を実施しないのにはまったく驚かされる。徐々にこのような歯科医師も臼歯部に歯内療法を行うようになるかもしれない。しかし、それでは完全ではない。さらに悪いことには、数十年にわたって成功をしてきている一般的に認められている技術を研究して応用していくべきときに、まるで革新的で遺体を発掘するような方法を試みている歯科医師が、あまりに多すぎることである。重症の患者に動機を与えるのは容易である。ただし、その場合の歯科医師の責務は適切な時期に、適切な処置を施すことである。歯内療法で処置された歯根は、やはり最高のインプラントであり歯槽骨を保持するのに役立つ。

 

 

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