バークリー予防歯科の概要:225

歯科医師・山田忠生

 

優秀な医師も、多くはこの技術が欠落しており、予防歯科の成果を十分に発揮できない状態である。この技術に秀でているからといってモーレツな営業マンなどではなく、実際にはむしろ口数の少ないタイプで、虚勢を張らず、まじめにこの技術を駆使し、患者を自立させるのである。その技は冷静に確証をもって学生を指導し、健康を長期的な協力を経て自主的なレベルまで高めていく、真の教師のそれである。患者の自立観念を高めるためにも、医師の”治療者”であるというイメージは取り去っていくことが望ましい。診断の技は技術的な技に影響されるので、デカスロン・デンティストはこの領域でも抜群な才能を有する必要がある。より多忙ではあっても、あか抜けしないタイプの歯科医学を応用しているために、恐らく奮闘している割に好結果が得られない同僚たちを、彼らは尻目にかけるようになるであろう。デカスロン・デンティストはすべての歯を抜去することを必要とするケースには、極めて稀にしか出会うことはない。彼はその生涯と技術とを、患者の口が完全なままで保たれていくことに捧げるのである。

 

 

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