歯科医師・山田忠生
第2回の区切り、つまり患者の処置が終わったときには、1)最後の話、2)生活上の指示、3)患者との別れの3つの要因がある。
最後の話では、あなたが聴き及んだことや実行したことを簡潔に通覧する。どこまで治療が完了したかをまとめることである。新しく情報を与えるのではなく、患者との関係を積極的な方向で評価するべきなのである。とりわけ、批判的なことや、あなたの努力を卑下するようなことは口にするべきではない。最後の話はその患者に適したものであり、その上に楽観的なものでなくてはならない。
生活上の指示は、患者に建設的な経過ウを立てさせるものである。生活上の指示と、助言をするということは異なっている。生活上の指示は、歯科医学に立脚したものでなくてはならない。助言とか予測とか、その人の感じ程度のものであり、誰にでもできるものである。生活上の指示は専門家がその知識をもって与えるものであり、誰にでもできるものではない。