歯科医師・山田忠生
援助は成果が最大のところよりも、その必要性が最大なところへと進む、というドラッガーの言葉はほとんどの学校での貧困者プログラムや、初回からしょちを行うことのような誤った歯科プログラムに完全に当てはまる。限られた資金は保護者へよりも、子どもの口の中に費やされ、結果的に2~3年後には努力が払われたという形跡をほとんど残すこともないのである。そして、子どもたちも本当の意味での自立的な健康に近づくこともなく、むしろ実際には以前にもまして人に頼りがちになってしまうこともある。子どもたちは教訓として、修正歯科治療が無駄であることを見抜いてしまうだろう。貧困者が切実に必要としているものは、歯が生活の中で果たす役割を見る目と、健康になってその状態を維持する能力の2つである。私たちは一心不乱となって、盲目的に彼らに歯科医学的な援助を与えてきた経験から、次のことがわかったのである。