デンタル・コミュニケーション:135

歯科医師・山田忠生

 

以上はすべての基本的な要因を含んだものである。話し合いをもった上で終了するということはムダがなく、また患者の感情的な気持ちを取り除くものである。そして、将来を見通した話し合いであるべきである。再び必要な治療計画を述べ、患者に希望すること、そして避けてほしいことを知らせる。患者二とっては質問をすることや、指示をはっきりと聞き返す機会ともなる。

人が別れにもつ共通した感情としては悲しみ、怒り、そして感謝の気持ちがある。要を得た、このような言葉がある。”別れは悲しく、狂おしく、また楽しくもあり、悪くないものだ。”ときには恐怖や、驚きの気持ちをもつこともある。究極の別れは死である。上述の感情はのちに残された友人や、親族にみることができる。当然のことながら患者が診療を終えたときには、死による別れに伴う感情ほどのことはない。しかし、歯科医師、患者、アシスタント、受付などかかわりをもった人々は、多かれ少なかれこのような感情を抱くものである。それは、それぞれの親密度や関わりの程度によって異なってくる。

 

 

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