歯科医師・山田忠生
ブラキシズム患者がストレスを緩和する最善の方法は何か
この質問には、正確に回答することはむずかしい。個人的にはストレスを軽減させる良い方法とは、時間をかけて、自分自身に耳を傾け、そして良い気分にさせることなどを行うことである。ストレスを和らげるものは、その人の好みや性格に依存している。
ブラキシズムは常にストレスによって引き起こされるのか。顎関節症についてはどうか。
いいえ、日中、患者はリラックスをしている間でさえも顎の緊張過多を示すことがある。その人はこの悪習慣に気づいていないかもしれない、というのもこの緊張にも気づいていないからである。夜間には他の要因、つまり胃腸の逆流、呼吸やそれ以外のものが介入する。いくつかはストレスに関連するが、他には解剖学的及び遺伝的なものがある。顎関節症は大きな課題である、というのはそれは多数の要因、つまり咬合、外傷、そして個人の適応能力などに依存しているからである。たとえばブラキシズムは筋骨格構造に慢性的微細外傷を引き起こし、整形外科的不安定性へと導く可能性があり、ときには顎関節症に関連した痛みが、ブラキシズムを妨害することが可能となる。