デンタル・コミュニケーション:149

歯科医師・山田忠生

 

第2の考え、つまり学生が先生を理解することに関する考えは明確なことであるが、抽象的であり論述しにくいものである。患者は一般的に、症状を訴えるのに独特な言葉遣いをする。

患者の中には詳細に、非常に正確に感覚を訴える人もいれば、あまり不快感を訴えない人もいる。私たちは患者の言葉を、その言葉の上だけで理解してしまう前に、患者自身そして患者の人種的・文化的背景について知ろうとしなければならない。

質問」「あなたの次の来院日は、来月6日の午前10時になります。」とあなたが話したとして、このことは患者にとってどのような意味をもつか。

回答:それぞれの人のもつ文化的な期待値の違いにより、受け取り方も異なってくる。ある患者はこれを6日の正午に着けばよいと解するかもしれない。また、6日の9時45分に着こうと思う人もいる。中には何か深い症状が残っていれば来院するべきで、何もなければ来るつもりないと考えている人もいるであろう。

 

 

 

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