歯科医師・山田忠生
非情にすばらしい最初の言葉には、「あなたが持っておられる問題は、何ですか。」がある。それによって緊急の手当が、必要な急性状態にあるのかどうかがわかる。中にはこのような単純な質問によって、患者にとってはまったく歯科医師が必要なのではないことがわかり、援助のできる他者を患者に紹介することもある。ときには緊急の問題ではなく、診査や歯口清掃のために来院してくる患者もいる。このような患者というのは歯科医学の価値を認め、自分の歯を管理したいと考えているのだ。特に歯科的問題があったときに次にするべき質問とは、「その状態が、どれほど続いていますか。」これは決してその歯科的問題の本質を明らかにするために行うのではなく、どれほどすばやく質問に答えられるかということも知るためである。患者の答え方が、その患者を分類するキッカケとなるであろう。