歯科医師・山田忠生
治療は歯科医師にとっては容易で患者にとっては経済的であり、どちらにとっても好結果を期待することができる。患者ではなく歯科医師が抜歯の必要な時期を決める必須歯内療法学は、現在私たちが直面している切実な問題に対処するための最も近道である。
アメリカ歯科医師会雑誌に掲載された1969年の歯科医学の収穫は、アメリカ人から抜歯された5,600万本もの歯であったという不名誉な調査結果が証しとなっている。およその見当では3.500万人のアメリカ人が、最低一つは義歯を装着している。しかし、歯科医療保険がさらに状況を悪化させているという、寒気がするような実態がその問題をさらに深刻にしている。この数字は不必要な抜歯が道徳的ではないと見なされるようにならない限り、急速に跳ね上がっていかないのである。