マークス「完全歯科医業学」:356

歯科医師・山田忠生

 

最初のリコール来院での第2、第3段階について話し合う前に、前述のことから生じてくる考慮しなければならないいくつかの事項がある。

1・リコール診査でレントゲン写真撮影や、模型印象は採るのか。現代の歯科診療とその見解に従えば通常の最小限度枚数として臼歯部バイトウィング4枚と、前歯部ぺリアピカル6枚のレントゲン写真を撮ること、――無髄歯、進行したカリエス治療をした歯、重症の歯周疾患に罹患している個所についてのぺリアピカルのフィルムを追加する――そして、2年から4年ごとに全額のレントゲン写真を撮る。しかし、リコール診査でのレントゲン写真の枚数や、研究用模型を作製するかどうかということは、個々の患者の咬合や歯周疾患によるだけでなく、「歯科医師の個人的な好みや考えによって左右されるものである。レントゲン写真の枚数や、研究用模型の有無にかかわらずリコール費用を同額にするということを、歯科医師が受け入れることによって、診断の助けとなるものを掌中に置くことになるのである。

 

 

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