デンタル・コミュニケーション:123

歯科医師・山田忠生

 

治療期間のかかる病気をもった患者や、さらに治療の必要な患者を管理していくには、患者に自発的に質問をするように持ち掛けていくことが重要である。こうすることで、患者に不安感がなくなる。質問もせずに、自分の考えを明らかにしない患者は、自分の身体に起こっていることに妄想を抱きがちである。これは治療の妨げになり得るものである。確かに患者は心配することもあれば、くよくよと考えることもあるだろう。患者が不安をもっているときには、例えば日常的な抜歯後の出血の注意事項や、薬の服用についての指示さえもはっきりと理解できない。したがって次のようなことをチェックするのが良い方法である。つまり、患者があなたの話した内容の何を聞いていたか、あるいは治療後の出血や痛み、その他の予想される事態にどのように対処するつもりかなど。指示を与えていく過程は、重い病気をもった患者に情報を与えていくのと同様の方法である。同じ方法を使えば、診療時間外に電話がかかってくることも少なくなるであろう。

 

 

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